防衛参事官(ぼうえいさんじかん)
防衛庁設置法に基づき官房長や防衛局長などの10人で構成される防衛参事官は、実行部隊となる自衛隊を統制しつつ、防衛庁長官を補佐するのが任務とされている。
防衛庁では、防衛庁長官の下、「背広組」と呼ばれる防衛参事官などの文官組織と「制服組」と呼ばれる幕僚長などの自衛隊組織がある。防衛庁の内部における文民統制(シビリアン・コントロール)として、背広組による制服組の統制が制度化されている。
2005年度には、制服組の最高ポストとして統合幕僚長が新設されるといった組織の改編が行われる予定となっている。その機会を捉えてか、制服組の権限強化を進め、背広組と対等な関係を構築しようという動きがあるようだ。
イラク問題などに見られる国際情勢の変化は、7月1日に発足50周年を迎えた防衛庁・自衛隊にとって大きな転機になるのかもしれない。
(2004.07.05掲載)
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