ばね上ヨー慣性モーメント
車両における垂直軸まわりのばね上慣性モーメントのこと。全サスペンション系による垂直軸まわりのねじり剛性とで、垂直軸まわりのねじり振動系を構成し、その振動系はヨーモードの固有振動をもつ。ステアリングの操舵や横風などによってヨーモードの振動であるヨーイングを生ずる。前後端の質量が大きい車両では、ばね上ヨー慣性モーメントが大きく、この固有振動数が低い。これは固有振動数の逆数である周期、すなわちヨーイングの周期が長いことを意味しており、操縦安定性の面で不利である。スポーツカーでは質量の大きいエンジンを車両の重心に近づけるのはそのためである。
参照 慣性モーメント、ばね上慣性モーメント、ばね上固有振動数、ヨーイング- ばね上ヨー慣性モーメントのページへのリンク