ばこそ

デジタル大辞泉

ば‐こそ

［連語］《接続助詞「ば」＋係助詞「こそ」》

１ 活用語の仮定形（文語では已然形）に付く。あとの説明を成立させるのに十分な理由を、前に提示する意を表す。「親子なれ—情愛も深いのだ」

「これをいみじと思へ—記しとどめて世にも伝へけめ」〈徒然・一八〉

２ 動詞の未然形に付く。

㋐仮定条件を強調する意を表す。…ならば、きっと。→こそ

「げにそこよりと言は—、かたくなはしく見苦しからめ」〈かげろふ・中〉

㋑（中世以降終助詞的に用いて）強い否定の意を表す。…などするものか。…絶対ない。「押しても引いても動か—」「情け容赦もあら—」

「新宮(しんぐう)熊野の地へ敵に足を踏ませ—」〈義経記・三〉

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「ばこそ」の例文・使い方・用例・文例

• 愛すればこそ彼女と結婚しなかった。
• 女房の制止も聞かばこそ, 彼は血相を変えて表へとび出していった.
• 君のためを思えばこそ言うのだ.
• 門を打てども叩けども応ずる者はあらばこそ
• 打てども叩けども応ずる者のあらばこそ
• 君の為を思えばこそこう言うのだ
• 会いたければこそ来たのだ
• 君にそれができればこそ
• 門を打てども叩けども応ずる者のあらばこそ
• 彼は人が歎願しても聴き入れればこそ
• 彼は人が嘆願しても聴かばこそ
• 情け容赦も有らばこそ
• 忘れねばこそ思い出さず候