どれだけのアドレッシングモードがあるか
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/04 05:50 UTC 版)
「アドレッシングモード」の記事における「どれだけのアドレッシングモードがあるか」の解説
コンピュータ・アーキテクチャが異なれば、それぞれに独自のアドレッシングモードがある。複雑なアドレッシングモードを廃し、数個の単純なアドレッシングモードだけにすると、使用する命令数が増え、レジスタも多く必要になるが、アドレッシングモードを単純化することで、CPUの命令パイプラインの設計が容易になるという利点があると言われている。 RISCでは一般にアドレッシングモードが少なく単純だが、DECのVAXなどのCISCでは1ダース以上のアドレッシングモードを備え、その一部は非常に複雑である。IBM System/360 は3種類のアドレッシングモードしか持たなかったが、System/390ではいくつか追加されている。 アドレッシングモードが少ない場合(例えばRISCや IBM System/390)、命令コード側にオペランドの意味を規定する情報が含まれている。しかしアドレッシングモードが豊富なアーキテクチャでは命令フォーマット内に命令コードとは別にアドレッシングモードを指定するフィールドが存在する。DEC VAX はほとんど全ての命令で複数のメモリオペランドを指定でき、オペランド指定フィールドの先頭数ビットで、そのオペランドのアドレッシングモードを指定するようになっている。アドレッシングモードを指定するビット列をオペコードから分離した命令セットは「直交性が高い」と言われる。 豊富なアドレッシングモードを持つコンピュータであっても、実際のプログラムを調べてみると、90%は単純なアドレッシングモードで済んでいる。これは高水準言語のコンパイラが生成したコードを調査した結果であり、コンパイラ自体の限界を反映したものということもできる。
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