そろかつ

実用日本語表現辞典

ソロ活

読み方：そろかつ

ソロ活とは、主に外食やレジャー（行楽）などを、友人や家族と連れだって楽しむのではなく、あえて単独で楽しむこと、という意味合いで用いられる表現である。

「ソロ活」は、一緒に行ってくれる存在の有無を問わず（度外視し）、単独行動だからこそできる楽しみ方を満喫するために敢えて単独で行動する、という部分に焦点を当てたポジティブな意味を込めて用いられる。決して「一緒に行ってくれる人がいない」という消極的な理由による単独行動を指すものではなく、むしろ、そうした消極的・否定的なニュアンスを排除する意味合いで用いる語といえる。

ソロ活は、基本的には、世間的に「普通は複数名で行く場所」であり「独りで行くのはためらわれる場所」という通念を伴いがちな行き先に言及する場面で用いられる表現といえる。典型的には外食やレジャー施設など、具体的には居酒屋や動物園、遊園地などがソロ活の（多少ハードルが高めの）行き先として挙げられやすい。

単独行動を指す表現としてはソロ活の他に「ぼっち」という言い方があるが、これは「仲間が居ない（ひとりぼっち）」という状況を否定的に捉えた、どちらかといえば自嘲の意味合いの色濃い表現といえる。「おひとりさま」という言い方もあるが、これは主にサービスの提供者側が単身の客をポジティブな意味で述べる場面で用いられる言い方であり、表現は否定的ではないものの「同伴者が居ない」という消極的ニュアンスまで払拭された表現とは言いがたい。

ソロ活を楽しんでいる人は「ソロ活女子」や「ソロ活男子」のように表現される場合がある。日常における「ソロ活」の使用例としては、たとえば「今日は #ソロ活 でひとり焼き肉♪」のような言い方ができる。

オンラインゲーム（MMORPG）において普通は複数プレイヤーがパーティを編成して挑むミッションに単独プレイで挑むことを「ソロ活」と表現する場合もある。ミュージシャンやアイドルグループのメンバーが（グループとしてではなく）単独で活動することを「ソロ活」と表現する場合も、なくはないが、これは単に「ソロ活動」の略であっていわゆる「ソロ活」とはニュアンスを異にする。

（2019年6月5日更新）