その他の実例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 23:02 UTC 版)
例えば、ネットワーク商法などで会員をあつめる場合、「サイドビジネスで月に何万円収入が増えるから、儲かります」という売り文句がつかわれる。しかしサイドビジネスにおいて、会計学上の収支として「儲け」がでたとしても、機会費用を考慮した経済学上の費用においても「儲け」がでるかどうかは別の問題である。 もし、経済学上の費用においては、サイドビジネスに時間がとられるのなら、その間の労働の機会費用を考慮にいれなければならない。もし、時給計算で就業可能な別のアルバイトよりも、サイドビジネスがおとっているとすれば、サイドビジネスによる収入増加は労働による機会費用をかならず下回る。 また、本業のほうで、疲労した後、時間をさくのだから、余暇は希少になり、余暇の価値はサイドビジネスをしない場合より大きくなるだろう。もし、この犠牲となる余暇の価値をこえる収入がサイドビジネスによってもたらされないのならば、サイドビジネスは経済学上の収支としては損である。 この場合、個人の選択として合理的なのは、セールストークの会計学上の費用にもとづいて行動することではなく、経済学上の費用にもとづいて行動することである。このことは、合理的な選択にあたっては機会費用を考慮に入れる必要があることを示している。
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