こじま (巡視船・2代)とは? わかりやすく解説

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こじま (巡視船・2代)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 15:07 UTC 版)

こじま
基本情報
建造所 呉造船所[1]
運用者  海上保安庁
船種 1,100トン型PL[1]
前級 こじま (海防艦型)
次級 こじま (3,000トン型)
母港 呉港[1]
船歴
計画 昭和38年[1]
起工 1963年19月16日
進水 1964年2月14日
就役 1964年5月20日[1]
退役 1993年2月1日
要目
常備排水量 1,201 t[1]
総トン数 1,066 t
全長 69.6 m[1]
最大幅 10.3 m[1]
深さ 5.4 m[1]
吃水 3.53 m
主機 浦賀スルザー7MD51
ディーゼルエンジン×1基
出力 2,600仏馬力(PS)[1]
推進器 スクリュープロペラ×1軸
速力 15ノット[1]
航続距離 6,000海里 (13kt巡航時)[1]
乗員 乗員53名+便乗者61名
兵装 76mm単装緩射砲×1基
40mm単装機銃×1基
20mm単装機銃×1基
搭載艇 ・7.5m発動機付救命艇×2隻
・6mサーフボート×2隻
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こじま」(JCG Kojima, PL-21)は、海上保安庁の巡視船海上保安大学校の3代目の練習船として運用されていた[2][3]

来歴

海保大の練習船としては、1951年から1954年6月まで「栗橋」が用いられたのち、旧海軍海防艦型の1隻である「こじま」が用いられてきた。しかし老朽化に伴って、昭和38年度の概算要求で代船が盛り込まれた。これによって建造されたのが本船である。なお、さらに昭和39年度の国庫債務負担行為歳出分からも建造費が支出されて、計4億530万4000円の予算が計上された[2]

設計

船型としては長船首楼・中央機関室型が採用された。アメリカ西海岸への遠洋航海への使用が想定されたことから、居住区には全て空調が施されている[4]。学生居住区の船尾側には、全員を収容できる学生食堂兼教室が配置された。またその他、船長公室、教官室、学生図書室が設けられていた。水線下形状は、主機関を連続最大出力の85パーセントで運転した状態で最適の船型となるようにされている[2]

主機関としては、スルザー社製7MD51ディーゼルエンジン浦賀重工業(旧玉島ディゼル工業)社がライセンス生産して搭載した。機関の自動化・合理化のため機関室内に制御室を設けており、主機関の遠隔操縦装置、エンジンテレグラフや機関計器の自動監視装置、主機関のデータ自動記録装置、補機操縦の自動化および遠隔指示装置(一部)、電動補機の集中制御化(一部)、重油重力タンク油面の遠隔指示を実施した[4]。一方、この機関制御室のほかにも、練習船としての性格から、実習のため機関室などには相当のスペースが求められたことから、1基・1軸推進船として妥協せざるをえなかった[2]。このために、遠航中に機関不調で難儀したこともあったとされている[3]

兵装としては、新造時には3インチ単装緩射砲ボフォース 60口径40mm機関砲70口径20mm単装機銃を搭載した。昭和52年度に3インチ砲は撤去され、新たに12.7mm単装機銃を装備している[5]

参考文献

  1. ^ a b c d e f g h i j k l 「資料・海上保安庁」『世界の艦船』 通巻第379集、1987年5月号、海人社、1987年5月1日、93-108頁。 
  2. ^ a b c d 真山良文「練習巡視船「こじま」三代記」『世界の艦船』第466号、海人社、1993年6月、141-145頁。 
  3. ^ a b 「海上保安庁全船艇史」『世界の艦船』第613号、海人社、2003年7月、1-216頁、NAID 40005855317 
  4. ^ a b 徳永陽一郎、大塚至毅『海上保安庁 船艇と航空 (交通ブックス205)』成山堂書店、1995年、74-75頁。 ISBN 4-425-77041-2 
  5. ^ 「写真特集 海上保安庁現有船艇の全容」『世界の艦船 1992年5月号(通巻第450集)』海人社、1992年5月1日、84頁。 



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