国庫支出金(こくこししゅつきん)(national treasury disbursement)
国庫支出金は、国の委託業務に対し、地方に配分される補助金だ。
たとえば、義務教育などの仕事を地方にしてもらうかわり、国がその費用の半分を負担する。「本来、義務教育は国の仕事なので、その費用を地方に支払う」という意味がある。
国庫支出金の用途は、国から厳しく制限される。たとえば学校用であれば、地方はこまかく申請をして学校用の補助金をもらう。そして、地方は学校以外のことにその資金を使うことはできない。ほかにも、病院用なら、かならず病院に使わないといけないし、道路用なら、かならず道路に使われる。
また、補助金はその年度限りのものとして設定される。そして、もしもその補助金を使い切らないであまった場合には、地方はあまったぶんを国に返却する。
ところが、地方はいったんもらった分を、国に返却したくはない。そこで、年度末になると「補助金を使い切るため」の作戦が盛んになる。たとえば、とりわけ必要がなくても道路工事などを実施する。そうして「補助金を使い切り」る。
(2000.10.14掲載)
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