【航空優勢】(こうくうゆうせい)
air superiority
味方の航空機が大規模な攻撃を受ける事が無く、かつ敵性航空機の活動が大きく制限された状態。
陸軍の立場から見た場合、近接航空支援を受ける事が可能な状態をさす。
かつては海軍における「制海権」に対応して「制空権」と呼ばれていた時代もある。
基本的には攻勢対航空作戦による飛行場への空爆によって確保される。
成立後は定期的な戦闘空中哨戒任務、およびSAM・AAAなどの配備によって維持される。
航空機は極めて高速で、かつ(燃料消費や乗員の体力消耗などの要因から)継続稼働時間に限界があるため、航空優勢を失った状態でも一時的な突破は可能である。
そのため、特定の空域に対する絶対的な支配は非常に難しく、優勢を確保するのが精一杯である。
実質的に空を制圧しているわけではないため「制空権」ではなく「航空優勢」と呼ぶ事が望ましい。
空爆が重要な攻撃手段となった現代戦において、勝つためには航空優勢の確保がほぼ必須である。
ただし、航空優勢を確保しながら陸戦での戦術的失敗によって敗北した例もわずかながら存在する。
関連:航空主兵主義
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