『精霊の職務の書』(The Book of the offices of the spirits)
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1260年代にロジャー・ベーコンが当時出回っていた偽ソロモン文書の一つに挙げているもの。現存しないため内容は不明だが、17世紀に出回ったグリモワール『レメゲトン』の第一部「ゴエティア」と同様に、悪霊を列挙し、それぞれの特徴と役割を記した書物と推測される。1508年にトリテミウスが同様の表題をもつ書物(De Oficiis Spirituum)に言及している。また、ヨーハン・ヴァイヤーの『悪霊の幻惑について』の補遺「悪魔の偽王国」(1577年)には『精霊の職務の書』(Liber officiorum spirituum)を参照したと記されている。「悪魔の偽王国」は儀式魔術に批判的とされる人物によって書かれたものだが、内容は「ゴエティア」と密接に関連しており、「ゴエティア」の異本とみなす向きもある。ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ所蔵の16世紀の写本 Livre des esperitz も同趣の書物である。
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