『東海道四谷怪談』
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『東海道四谷怪談』(とうかいどう よつやかいだん)は、鶴屋南北作の歌舞伎狂言。全5幕。文政8年(1825年)、江戸中村座で初演された。 南北の代表的な生世話狂言であり、怪談狂言(夏狂言)。『仮名手本忠臣蔵』の世界を用いた外伝という体裁で書かれ、前述のお岩伝説に、不倫の男女が戸板に釘付けされ神田川に流されたという当時の話題や、砂村隠亡堀(おんぼうぼり)に心中者の死体が流れ着いたという話などが取り入れられた。 岩が毒薬のために顔半分が醜く腫れ上がったまま髪を梳き悶え死ぬ場面(二幕目・伊右衛門内の場)、岩と小平の死体を戸板1枚の表裏に釘付けにしたのが漂着し、伊右衛門がその両面を反転して見て執念に驚く場面(三幕目・砂村隠亡堀の場の戸板返し)、蛇山の庵室で伊右衛門がおびただしい数の鼠と怨霊に苦しめられる場面(大詰・蛇山庵室の場)などが有名である。
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