『月之抄』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 16:56 UTC 版)
書院番として再出仕していた寛永19年(1642年)に完成した作品。三厳の代表作として知られる。当時口伝によって伝えられていくうちに、混同や誤解が生じていた上泉信綱以来の新陰流の技法について、流祖信綱・祖父石舟斎・父宗矩三代の目録と口伝にある技法と哲理を総合的に比較し検証する事で学誌的にまとめ上げている。全232項目から成り、格項目は「老父(宗矩)云う」、「沢庵和尚かたり給ふ」のように文中に引用箇所を明記しつつ、三厳による解説が加えられている。三厳自身の手による工夫もいくつかある他、沢庵宗彭の仏教語による注解や、宗矩の高弟である細川忠利、木村友重等の工夫も含まれている。また宗矩の言として、疋田流や吉岡流などの他流派について触れた項目もある。
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