『平家物語』巻一の「周異」
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朱异は国政を誤り国を傾けた奸臣とされ、日本の『平家物語』の序文では、秦の趙高、漢の王莽、唐の安禄山とともに奸臣の代表として列挙されている。 『平家物語』巻一の書き出し「祇園精舎」は、中学高校の古文の教科書で必ず紹介される有名な序文だが、風の前の塵と同じようにあっけなく滅び去った過去の権力者の一人として紹介されているのが「周異」(しゅうい)である。 祇園精舍の鐘の聲、諸行無常の響き有り。沙羅雙樹の花の色、盛者必衰の理を顯す。奢れる人も久しからず、只春の夜の夢の如し。猛き者も終には亡ぬ、偏に風の前の塵に同じ。遠く異朝を訪へば、秦の趙高、漢の王莽、梁の周異、唐の祿山、此れ等は皆、舊主先王の政にも隨わず、樂を極め、諫をも思い入れず、天下の亂む事を悟らず、民閒之愁る所を知ざりしかば、久しからず亡びし者どもなり…… — 『平家物語』巻一、一「祇園精舎」 『平家物語』では「朱异」ではなく「朱異」(しゅい)、「周伊」(しゅうい)、「周異」(しゅうい)と漢字の表記にばらつきがある。
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