『不貞』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 18:08 UTC 版)
「愛の寓意 (ヴェロネーゼ)」の記事における「『不貞』」の解説
『不貞』(Lnfedeltà, infidelity)では、裸の女性が鑑賞者に背を向けて岩の上に座っている。彼女の両側には2人の男性がおり、画面右の成熟した男性は女性の右手を取って同じ岩の上に座っている。しかし女性は上半身を男性の方に向けてはいるが、顔と下肢は画面左のもう1人の若い宮廷風の衣装を着た男性の方を向き、密かに若い男性と手紙を交換している。彼女が相手に手紙を渡しているのか、それとも男性が彼女に渡しているのかは明瞭ではない。手紙には「1人が所有する」あるいは「誰が私を所有しているか」を意味すると思われる1文が赤い文字で記されている。女性像よりも一段低い場所では『幸福なる合一』に描かれているのとよく似た子供が女性像と同じポーズで座り、彼女を見上げながら女性像の足に抱きついている。一方、男性のそばにはキューピッドがおり、クラヴィコードを演奏している。このように、女性像は2人の男性および1人の子供と身体的につながり、女性像の曲げられた腕は背景の曲った樹木の幹と共鳴している。
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