「魂の世話に関する技術」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 00:17 UTC 版)
「ラケス (対話篇)」の記事における「「魂の世話に関する技術」」の解説
9. ソクラテスは、正しい判断は多数決ではなく、知識に依らなければならないと指摘。メレシアスも同意。ソクラテスは、この場合、我々の内で誰が最も体育に精通しているか調べなければならないが、その前に、その事柄が一体何であって、なぜ我々がその教師を探しているのかを考えなければならないと指摘する。メレシアスはどういうことか問う。 10. ソクラテスは、我々はそもそも一体何の問題について審議しているのかについて同意していなかったと指摘。「重装歩兵術について」ではなかったのかと問うニキアスに対し、ソクラテスはその本来の目的、ここで言えば「若者たちの魂のための学びごと(技術)」について我々は調べているのであって、その「魂の世話に関する技術」に、我々の内、誰が精通しているのか調べる必要があると述べる。ラケスも同意する。 11. ソクラテスは、「魂の世話に関する技術」に関して、自分にはいまだかつて先生はいなかったし、また、自分でその術を見つけ出すことも、今なおできずにいると述べる。更に、ラケスとニキアスの二人は、こうして若者の従事すべき事柄に意見を述べている以上は、そのことについての力を持っているのだろうから、リュシマコスは彼らに、そのことについての先生は誰だったのか、あるいは、自分で見つけ出したというなら、その実績を述べてもらうよう問うことを催促する。
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