「母言語理解不能症」の観察
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 15:45 UTC 版)
「小島剛一」の記事における「「母言語理解不能症」の観察」の解説
小島が経験した興味深い現象として、「一見して外国人とわかる者から自分の母語を話された場合、その言葉が自分のよく知る母語であると気づかず、理解できない」ということがあった。小島はこれを「日本人にもトルコ人にも起こることである」とし、『母言語理解不能症』と称した。 例えば、小島がトルコのある無名な町(外国人が滅多に訪れない)の銀行へ、インド風のターバンを巻いて訪れた。小島はトルコ語で「両替をしてくれ」と話した。すると、トルコ語が母語であるはずの窓口の職員は狼狽して何も言うことができず、支店長と思われる人物も「誰か、アラビア語のできる者はいないか?」と周囲へ尋ねるほどであった。 なお、この現象が生じるのは、ある程度の外国語の知識がある者のみだという。トルコ語のみしか知らない者の住む村落では、小島は問題なくトルコ語で会話を行うことができた。
※この「「母言語理解不能症」の観察」の解説は、「小島剛一」の解説の一部です。
「「母言語理解不能症」の観察」を含む「小島剛一」の記事については、「小島剛一」の概要を参照ください。
- 「母言語理解不能症」の観察のページへのリンク