「展覧会の絵」の編曲にまつわる批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 09:10 UTC 版)
「山下和仁」の記事における「「展覧会の絵」の編曲にまつわる批評」の解説
ムソルグスキーが1874年にピアノ曲として書き、1922年に行われたモーリス・ラヴェルの管弦楽編が名高くした組曲「展覧会の絵」を、山下は全曲をクラシック・ギター独奏用に編み、演奏した(1980年)。いくつかの「プロムナード」のうちのひとつのみが省かれているが、これはラヴェルの管弦楽版にならったものである。 ピアノと異なり、クラシック・ギターには音域のほか同時に使用できる音の選択にもかなり大きな制限がある。「弾きやすい調性」が限られるのがギターの性格で、いろいろな傾向の曲を含む組曲は、各曲それぞれを任意の調に移す方が演奏は容易となる。しかし山下は、それではムソルグスキーが故あって「プロムナード」で曲間をつないだこの組曲のロジックが傷つくと判断し、あえて「全体を一貫して半音下げる」方法をとった。そのために増大した技術上の難問を、変則調弦と数々の特殊奏法を用いることにより切り抜けた。
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