「九品仏」の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 02:42 UTC 版)
本堂の対面に3つの阿弥陀堂(中央に「上品堂」・向かって右側に「中品堂」・向かって左側に「下品堂」)があり、それぞれに3体ずつ合計9体の印相の異なる阿弥陀如来像が安置されている。この9体はそれぞれ、上品上生・上品中生・上品下生・中品上生・中品中生・中品下生・下品上生・下品中生・下品下生という、『観無量寿経』に説く九品往生の思想に基づく浄土教における極楽往生の9つの階層を表している。 浄真寺の九品仏については、阿弥陀如来の印相のうち、定印・説法印・来迎印をそれぞれ「上品」「中品」「下品」に充て、親指と接する指(人差し指・中指・薬指)でそれぞれ「上生」「中生」「下生」を区別している。なお、九品往生を9通りの印相で表す教義的根拠は明確でなく、日本において近世になってから考え出されたもののようである。 このような九体阿弥陀は、他に京都の浄瑠璃寺にも見られる(ただし浄瑠璃寺の九体阿弥陀の印相は中尊が来迎印、残り脇仏8体はすべて定印である)。
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