マルサス主義とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 人文 > 概念 > 主義 >  マルサス主義の意味・解説 

マルサス‐しゅぎ【マルサス主義】

読み方:まるさすしゅぎ

Malthusianismマルサス唱えた人口食糧の関係に関する学説人口幾何級数的に増えるが、食糧算術級数的にしか増えないことから、この結果起こる貧困悪徳一種人口抑制要因として働く自然現象であって資本主義経済欠陥よるものではないとし、その対策として、結婚年齢延期という道徳的抑制推奨した


マルサス主義

マルサス主義 1という言葉元来マルサスの諸理論に関わっているが、今日では人口成長率の抑制が望ましいという説を指すのによく用いられる新マルサス主義 2は、人口成長抑制を望ましいと認めたうえで、そのような制限出産抑制方法(627-3)の利用通じて達成されるべきであると主張する


マルサス主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/17 10:10 UTC 版)

マルサス主義(まるさすしゅぎ、Malthusianism)とはトマス・ロバート・マルサスによって述べられた政治経済に関する思想であり、産業革命期に展開された。マルサス主義の詳細については1798年の『人口論』による。その著書では、抑制されない人口増加が指数関数的になる一方で、食料供給の増加は算術的になることが予測されており、いかにしてマルサスのカタストロフィーに至るかが述べられている。マルサスはマンチェスター学派の思想のときに執筆した。

概要

それはトーリー党パターナリズムに代表される貧困層へのチャリティーの考えは効果がなく、膨大な貧困層の増加をもたらすだけであるとの推論から導かれており、1834年新救貧法に体現される給付の縮小というホイッグ党の経済学の考え方に発展し、反対者たちは「マルサスの法案は、貧困層が海外に移住し、低賃金で働き、粗末な種類の食物での生活を余儀なくするように考案された」[1]と述べ、貧困層の暴動や放火を招き、結局救貧院の建設をもたらすことになった。

その考えが進歩的な社交界に広まった頃には、チャールズ・ダーウィンを知人にもつ小説家ハリエット・マーティノーが支持者となり、マルサスの考えはダーウィンの理論の発端に重要な影響を及ぼした。

メリーランド大学の歴史教育センターのダン・リッチェル博士によると

大きなマルサスの恐怖は、「無差別なチャリティー」が貧困層人口の指数関数的増加や、成長する属国の軍を支えるための国庫に対する税の増加、そして国家破産のカタストロフィーさえ導かれるだろうということであった。以来、マルサス主義は一般的な人口爆発の問題と同一視されるようになったが、本来のマルサスの関心は、より具体的なものであり、依存する貧困層による人口爆発の恐怖に関するものであった!

マルサス理論の最初期の批評家の一人はカール・マルクスであり、「男子生徒レベルのものであり、デ・フォー、ジェームズ・スチュアート、タウンゼンド、フランクリン、ウォレスの浅薄な剽窃」と述べ(マルクスとマルサスによる資本の意味の違いは参考文献を参照)、他の批評家は、科学と技術の進歩を仮定すれば、際限のない指数関数的な人口増加が認められるだろうとしている。実際に化学肥料が開発されると人口爆発にも耐えうる生産量を確保することが可能となり、人口論の前提条件は克服された[2]

脚注

参考文献

関連項目

外部リンク


「マルサス主義」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



 マルサス主義と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「 マルサス主義」の関連用語

 マルサス主義のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



 マルサス主義のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
コンテンツはAttribution-Share Alike 3.0 Unportedのライセンスで利用することができます。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのマルサス主義 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS