茅沼炭鉱軌道 歴史

茅沼炭鉱軌道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/27 06:31 UTC 版)

歴史

1976年、茅沼炭鉱専用鉄道発足駅跡と軌道跡、周囲約1km×1.5km範囲。写真外左上方向に茅沼炭鉱選炭場、下が岩内線岩内駅方面。写真上側に発足の街があり、右から左上へ国道229号線が街を貫いているが、街の中心部の道路海側に長細い空き地がある。ここが発足駅跡で写真右下から細道が堀株川へ向かって北上し、対岸からまた左へ緩くカーブして駅跡へ向かう細道風の白い線が延びている。これがかつての軌道跡で、この地点の堀株川の川幅は、軌道が敷かれていた頃の3倍程に広がって、鉄橋を崩落させた氾濫の爪痕を残している。発足駅構内の構造は、『茅沼炭化礦業社史』によれば、1948年(昭和23年)の時点でホッパーと石炭積み出し線の他に3本の側線と車庫線、転車台機回し線を有していた。また同書では貯炭場が無いのをどうするかが今後の課題と当駅について記している。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
  • 1869年(明治2年) - 茅沼炭鉱軌道 坑口 - 茅沼港間が開通。人力および牛力による運用。
  • 1881年(明治14年) - レールを鉄製に交換。軌間を762mmに変更。
  • 1884年(明治17年) - 茅沼炭鉱が民間に払い下げ。
  • 1927年(昭和2年) - 沢口汽船鉱業株式会社[6]茅沼鉱業所により蒸気化。新潟より機関車2台購入。
  • 1930年(昭和5年)3月21日 - 茅沼炭礦株式会社[7]に事業を継承。
  • 1931年(昭和6年)
    • 11月27日 - 茅沼炭礦株式会社により選炭場 - 岩内港[8]間(約10km)に索道が完成。
    • 同月同日 - 茅沼炭鉱軌道が廃止。
  • 1940年(昭和15年)8月15日 - 茅沼炭化礦業株式会社に社名変更。
  • 1946年(昭和21年)
    • 10月27日 - 茅沼炭化礦業株式会社により、軌間1,067mmの茅沼炭鉱専用鉄道 発足 - 岩内間(6.3km)が開通。
    • 同月同日 - 選炭場 - 岩内港間の索道を廃止し、選炭場 - 発足駅構内ホッパー間のルート(約4.5km)に変更。
  • 1962年(昭和37年)
    • 10月12日 - 台風の影響で堀株川(ほりかっぷがわ)の鉄橋が崩壊[9]
    • 11月12日 - 茅沼炭鉱専用鉄道線が廃止。
  • 1964年(昭和39年)8月30日 - 茅沼炭鉱閉山。

  1. ^ a b c 【時を訪ねて 1870】日本最古の鉄道 旧茅沼炭鉱(泊)新橋-横浜間より早く『北海道新聞』日曜朝刊別刷り2020年7月5日1-2面
  2. ^ ライフサイエンス「北海道には幻の日本初の鉄道が走っていた!?」『日本の歴史地図』三笠書房、2022年、210-211頁。 
  3. ^ 文献により名前が違う。ガール(E.H.Gaal) 、ガワー(E.H.M.Gower) 、ジェウェア(E.H.M.Geware)。中西 26-27頁。
  4. ^ 北海道大学北方関係資料総合目録には『恵曽谷日誌』が収録されている
  5. ^ 青木栄一「北海道の石炭産業と鉄道」『鉄道ジャーナル』No.197
  6. ^ 『日本全国諸会社役員録. 第36回(昭和3年)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 『日本全国銀行会社録. 第47回(昭和14年)』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ 岩内港の索道原動所からは専用桟橋のみならず岩内駅へ接続する専用線も設置された。
  9. ^ 『鉱山のSLたち』55頁、「茅沼炭化工業専用鉄道の想い出」52頁
  10. ^ 茅沼炭化礦業株式会社『開礦百年史 』昭和31年出版 P116-124 「石炭関係輸送施設調査 昭和23年3月9日」のうち、P120 五-3-C「機関車及び貨車の台数及び状況」より。
  11. ^ 茅沼炭化礦業株式会社『開礦百年史』昭和31年出版 P156-164「企業規模概要」のうち、P158「主要機械設備/専用鉄道設備」より。
  12. ^ 岸由一郎「福井鉄道」『鉄道ピクトリアル』No.626


「茅沼炭鉱軌道」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「茅沼炭鉱軌道」の関連用語

茅沼炭鉱軌道のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



茅沼炭鉱軌道のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの茅沼炭鉱軌道 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS