白雪姫 (1937年の映画)
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現在の評価
2008年にはアーティスト、学者、評論家、歴史家で構成される1,500人以上の審査員によって選定される「AFIアメリカ映画100年シリーズ」の『アメリカ映画アニメーション部門トップ10』で1位に輝いている[12]。白雪姫城のモデルとなったとされるセゴビアのアルカサルには多くの観光客が訪れる。
東映まんがまつり
1980年のリバイバル公開時には、「東映まんがまつり」内の一本として公開された。「東映まんがまつり」で海外のアニメ映画が上映されるのは、1977年7月17日公開の『世界名作童話 せむしの仔馬』以来で、「ディズニー作品」は史上初。
同時上映作は次の3本。
『鬼太郎』のみTVブローアップ版で、あとの2作品は劇場用新作。
ディズニー作品が「東映まんがまつり」で公開されたのは以下の事情による。ディズニー作品は1970年代後半、日本であまりヒットせず[13]。1977年4月29日に公開された『星の国から来た仲間』を最後に1977年秋から[14]、日本での直接配給機構であるブエナ・ビスタ映画日本支社の解散・閉鎖をめぐって労使対立が続いて配給業務がストップし[14]、ディズニー作品は2年以上日本で公開されなかった[13][14][15]。1979年になって和解が成立して新たに(旧)ウォルト・ディズニー・ジャパンが設立され、1979年11月29日に帝国ホテルで記者会見があり、ハロルド・アーチナルブエナ・ビスタ・インターナショナル社長、松岡功東宝社長、金子操同副社長、岡田茂東映社長が出席[15]。東宝と東映と契約し二年ぶりにディズニー作品の日本マーケットへの再進出が決まり[15]、1980年からディズニー作品が日本で上映されると発表された[15]。松岡社長は「東宝は過去、ディズニー映画全作品を興画してきた。同社が映画を作る姿勢、観客に夢を与える姿勢に共鳴したからで今回も作品を配給することにした」と述べ、岡田社長は「東映はディズニー映画を追い越せと東映動画を育て、昨今はその時歩を国内外に築いている。今回はウチが『白雪姫』を公開することになった」などと話した[15]。
ディズニー側は新旧のアニメで年間2番組はブッキングしたいと希望したが、東宝の番線に空きがなく、そこで「1980年夏の東映まんがまつり」に入れてもらえないかと金子東宝副社長と岡田東映社長で話し合いがもたれ、「年間1番組なら引き受ける」との合意に至った[13]。岡田としては当時、東映洋画が角川映画や「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の興行を手掛けるようになってマーケットが拡大し、東急レクリエーションと共に洋画興行でSTチェーンを組む松竹との軋轢が起こり、STチェーン内で摩擦ができていた事情から、より東宝に近づいておいた方が得策と判断した[13]。また将来的なフリー・ブッキングを見据えての措置でもあった[13]。翌「1981年夏の東映まんがまつり」でも『101匹わんちゃん大行進』と『ミッキーマウスとドナルドダック』の2本が「東映まんがまつり」枠で公開されている。そのため、1980年のリバイバル公開時の『白雪姫』、1981年のリバイバル公開時の『101匹わんちゃん大行進』、『ミッキーマウスとドナルドダック』の3本は、いずれも東映洋画ではなく通常の邦画系として公開された。また、1992年4月25日公開の「夢のファンタジーワールド」で『シンデレラ』と『ミッキーのたつまき騒動』の2本は、東映とワーナー・ブラザースの共同配給という形で、テアトルやヒューマックスの系統にて小規模で公開された。
2024年5月9日、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント(SPEJ)は、株主4.6%のシーピーイー ホールディングス・インク(CPE Holdings, Inc.、CPE HD, Inc.)からソニー・ピクチャーズ エンタテインメント・インク(SPE)に株式が譲渡したため、東映アニメーションは既にソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)が株式1.89%を保持している。
小説
- 著:ジム・ラッツィ/訳:橘高弓枝『白雪姫』偕成社、1997年12月1日。ISBN 4-03-791110-8。
注釈
出典
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)81頁
- ^ 火の鳥文庫『ディズニー』
- ^ 1959年公開時の「ピノキオ」映画パンフレット
- ^ 1980年リバイバル公開時の映画チラシ
- ^ 1958年公開時の「白雪姫」映画パンフレット
- ^ ウォルト・ディズニー映画「白雪姫」日本語版オリジナル・サウンドトラック『白雪姫~歌と音楽』/ビクター音楽産業 JBX-2003 (1980年)
- ^ 横田正夫、小出正志、池田宏『アニメーションの辞典』p.61、朝倉書店、2012年。
- ^ 「白雪姫は1万5千円」『朝日新聞』昭和26年10月6日
- ^ 世相風俗観察会『増補新版 現代世相風俗史年表 昭和20年(1945)-平成20年(2008)』河出書房新社、2003年11月7日、38頁。ISBN 9784309225043。
- ^ 公開時のチラシより
- ^ (英語) Catalog of Copyright Entries. Library of Congress. (1965)
- ^ “Animation - AFI: 10 Top 10” (英語). AFI.com. 2014年10月27日閲覧。
- ^ a b c d e 「映画・トピック・ジャーナル 『ディズニー映画日本市場に復帰』」『キネマ旬報』1980年1月上号、200頁。
- ^ a b c “東宝、東映、ディズニー映画を肩代わり配給―55年春以降、年間5本公開予定。”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社): p. 10. (1979年11月20日)
- ^ a b c d e “東宝・東映W・D映画配給 三年ぶり白雪姫他五作品”. 週刊映画ニュース (全国映画館新聞社): p. 1. (1979年11月24日)
- ^ 「ブエナ・ビスタ 『アラジン』220万本 『白雪姫』は180万本」『日経産業新聞』1995年1月23日付、7面。
- ^ 日経BP社技術研究部『進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター』日経BP社、2000年、42頁。ISBN 4-8222-2554-2(日本での出荷本数のみ記載)
- ^ “白雪姫|ブルーレイ・DVD・デジタル配信|ディズニー公式”. ディズニー公式. 2019年2月6日閲覧。
- ^ Rubin, Rebecca. “Disney Removes 'Star Wars' Spinoff 'Rogue Squadron' From Release Calendar, Sets Dates for 'Snow White,' 'Inside Out 2' and 'Lion King' Sequel” (英語). Variety. 2022年9月15日閲覧。
- ^ “ディズニー実写版『白雪姫』2024年3月に全米公開決定”. シネマトゥデイ. (2022年9月16日) 2022年9月23日閲覧。
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