発電所 運用体制の変遷

発電所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/31 05:36 UTC 版)

運用体制の変遷

1950年代以前は、機械式の制御システムが多く使われていたため運用・保守が非常に煩雑で多くの人手がかかっていた。

1960年代より、電気式の制御システムに置き換えがすすみ保守の省力化が行われた。日本では、この頃から小規模な水力発電の集中制御化・無人化が進んだ。

1990年代より、デジタル制御の進歩により遠隔監視・操作や自動運転されるものが増えている。水力発電に加えて内燃力発電の小規模なものは自動運転による無人化・巡回保守化、中規模の火力発電でも通常運転は自動化され勤務体制が4直3交代制から日勤と仮眠待機の宿直に変更されるようになった。

構成

設備

  • 発電設備
  • 変電・送電設備:昇圧変圧器遮断器、及び電線などで構成される。
  • 通信設備:運転操作・遠隔監視といった関係各所との通信を行う。
  • 非常用電源
    • 非常用発電機: 外部電源・主発電機の双方が停止した場合に使用する。
    • 非常用電池
  • 保安装置類
  • 環境対策装置類

発電機の電力は送電網に送出するまでに位相同期させておく必要がある。送電網に接続された後も常時、発電所が送り出す電圧は常に系統電圧に合わせる必要がある。同期発電機の励磁電流を調整することでその役割を担うのが「自動電圧調整装置」(Automatic voltage regulator, AVR)である[2]。 発電設備の始動に外部電源を必要とするものも多く、所内に予備電源を持ち、また他の発電所からの供給を受けられるように電力網が双方向に連結されたりしている。

運転要員

施設により、通常時は自動制御のみで無人運転されるものもある。例えば、離島や僻地などで利用されるような小さなものでは、発電機と送電設備のみで、運用者は整備の技能を持つ者が適時保守管理している施設もある。

発電方法


  1. ^ a b 道上勉著 電気学界 『発電・変電』 2000年6月30日2版1刷発行 ISBN 4886862233
  2. ^ 西嶋喜代人、末宏純也著 『電気エネルギー工学概論』 朝倉書店 2008年8月25日初版第1刷発行 ISBN 9784254229080


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