消費電力 家電製品の消費電力とその選択方

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消費電力

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/10/27 07:07 UTC 版)

家電製品の消費電力とその選択方

家電製品の消費電力をめぐる消費者側の意識の高まりと量販店の販売戦略・販売手法の歴史

家庭で省エネを行うことのひとつとして消費電力が小さめの家電製品を選ぶことは、20世紀後半は、主に家計への負担を軽減させるために(つまり毎月請求される電気代を減らすために)行われていたが、(1990年代や)2000年代に入るころから地球温暖化の深刻さが広く理解されその観点からより一層強く行われるようになり、それでもその後世界的な状況が改善せず世界中の氷河が溶けつづけ海水面の上昇が止まらず南海の小さな島々が消滅の危機を迎えたりベネチアが水浸しになったり、世界で異常気象が続き、たとえば米国西海岸では毎年大規模森林火災が発生し毎年多くの人々が自宅を失い、日本でも2010年代には、集中豪雨、特に線状降水帯による異常な量の降雨で毎年のように洪水土砂災害が発生したり台風が(20世紀後半とは全然異なったパターンで)異常な大きさや高頻度で襲うようになってきているなど、世界各地できわめて深刻・切実な問題になってきているので、2010年代に入ってからは消費者の意識も一層高まり、また(温暖化対策のために京都議定書などによって温室効果ガスの排出枠が国ごとにかっちりと設定され具体的な数値で削減目標も掲げられるようになってきているので)政府や大手企業の側でも、消費電力削減は絶対に行わなければならない、との意識が高まってきており、それらが相乗的に働いて、家電製品の消費電力の削減が強く推進されている。

一般家庭の電化製品の中で、1990年代から特に消費電力を著しく低下させたのは冷蔵庫である。その結果特に、2000年代に入ると「新しい消費電力の少ない機種に買い換えることが省エネに繋がる」「10年など、長い目で見ると、買い換えたほうが、冷蔵庫代を含めても、トータルで計算するとかえってお得になる新機種がありますよ」といった訴求方法で購入意欲を高める戦術がヒットし、各社が消費電力の低さを全面に押し出しPRを行った。ただし、消費電力の測定については各社にバラツキがあり問題視されることもある(「冷蔵庫#日本での歴史」を参照のこと)。

テレビに関しても、1990年代などは大型・薄型化が進み、機種によっては電力をかなり消費し、機種ごとの消費電力の差も大きくなったので、消費者も消費電力を強く意識するようになり、消費者の心理を意識せざるを得ない家電販売店も店頭の展示に消費電力をしっかり明記するようになり、省エネに向くとされる液晶タイプが奨められるようになった。特に2000年代や2010年代になって人々の省エネへの意識が高まると、想定年間消費電力(一日何時間見ると想定した場合の年間消費電力の推算値)なども詳しく数値化して表示するようになり、またLEDが安価になりバックライトに導入する機種が次第に増えると、「同じ液晶画面方式と言っても、バックライトが蛍光管発光方式なのかLED発光方式なのかで、消費電力が全然違う。バックライトの寿命も違う。」などと店頭やカタログで表示されるようになり、各商品の説明札にも LED方式か蛍光管方式か、はっきりと明記されるようになり、消費者は(画面サイズや画素数の表示などに加えて)「蛍光管方式/LED方式」の区別の表示と、具体的な年間消費電力の数値を見て比較して選ぶようになり、次第に蛍光管方式は減ってゆくことになった。

また、昨今流行になっている洗濯乾燥機では、「乾燥運転時」の消費電力がケタはずれに大きく、家計や地球環境への負荷も大きいので、強く意識される事が多い。(なお洗濯機では、排水も地域の海の環境に負荷を与えるので、節水性も同様に注目ポイントとなっている。)




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