備後落合駅
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駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを持つ地上駅。駅舎は木次線が使う単式ホーム側に設けられており、芸備線が使う島式ホームへは構内踏切で連絡している。開業当時は跨線橋があったが、太平洋戦争中に撤去された。 便所は男女共用の汲み取り式で新たに洋式の汲み取り式が設置された。
のりば
のりばは駅舎側から以下の通り。
のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | E 木次線 | - | 出雲横田・木次方面 | |
2 | P 芸備線 | 下り | 備後庄原・塩町方面 | 一部3番のりば |
3 | 上り | 東城・新見方面 |
- 本項ではJR西日本公式サイトの全域路線図[13]に従い路線記号・ラインカラーを表記している。
- 3番線の外側には数本の側線がある。信号システム上、新見方面から1・2番線に直接進入することはできないため、新見方面から木次線に入る列車は一旦側線に到着し、入換で2番線に転線してから木次線に入る。ただし、2015年(平成27年)3月14日改正ダイヤでは側線を使う必要がある定期列車はなく、臨時運用限定で、2004年夏に新見駅 - 出雲坂根駅間で運転された快速奥出雲号で入線実績がある。
- 当駅の信号機配置によって、構造上は次のような列車発着が可能である。すなわち、1番線;木次方面からの到着と木次方面への出発。2番線;三次または木次方面からの到着と全方面への出発。3番線と3番線外側の側線;新見または三次方面からの到着と新見または三次方面への出発。
- 1番線の線路は当駅東側で2番線に合流しており、木次線から到着した列車の機関車等の入換えが可能な配線となっている。(当駅東側に1番線に対する出発信号機はない。)
- かつては現在の2・3番線の島式ホーム内に、地元の飲食店「環翠楼」が経営する立ち食いそば・うどん店があり、この店の名物に「おでんうどん」があった[14]。この他、駅弁販売も行われていたが、1990年3月ダイヤ改正で優等列車の急行「ちどり」が廃止されたため、同年10月31日の営業を以て全ての構内営業を終了している。「おでんうどん」はその後、末期に環翠楼から駅売店の運営を委託されていた駅付近の「ドライブインおちあい」で提供されている[2]。提供期間は毎年9月 - 翌5月。
注釈
- ^ 芸備線・木次線は線路規格が低く高速化が困難であることから、次第に高速道路網の整備とそれに伴う高速バス路線の発展により、乗客を奪われていった[4]。
- ^ 無人化当初の出札業務は駅前の旅館に委託されていたが[3]、現在は新見駅管理の無人駅となっている。
- ^ 牛山隆信は当駅を「日本一の秘境ターミナル駅」と述べている[2]。
- ^ 転車台は1980年代前半まで利用されていた[2]。
- ^ 当駅は岡山支社の管轄下に置かれており、比婆山方の芸備線上り場内信号機が広島支社との、油木方の木次線下り場内信号機が米子支社との管轄境界だった。
- ^ 最終列車到着後、運転士は翌日の始発まで宿泊所で過ごす[2]。
- ^ 木次線(木次方面)は季節によりトロッコ列車1本が追加される一方[5]、第2木曜日に一部運休がある。
出典
- ^ a b c d e f 停車場変遷大事典Ⅱ、264頁
- ^ a b c d e f g h i j k 長尾大生「目閉じれば往時の影絵 JR備後落合駅」『朝日新聞デジタル』朝日新聞大阪本社、2009年6月13日。オリジナルの2009年6月16日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d 『中国新聞』1997年3月22日朝刊県北版地域面「戦後は200人超、現在3人 備後落合駅とうとう無人 木次線運行 自動制御に(広島県)」(中国新聞社)
- ^ a b c d e 「発車1日たった11本、山間のターミナル備後落合駅に変化 乗客増の陰に地元の支え」『乗りものニュース』乗りものニュース編集部、メディア・ヴァーグ、2018年12月13日、2面。2020年8月8日閲覧。オリジナルの2020年8月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b c d 「発車1日たった11本、山間のターミナル備後落合駅に変化 乗客増の陰に地元の支え」『乗りものニュース』乗りものニュース編集部、メディア・ヴァーグ、2018年12月13日、1面。2020年8月8日閲覧。オリジナルの2020年8月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ 「発車1日たった11本、山間のターミナル備後落合駅に変化 乗客増の陰に地元の支え」『乗りものニュース』乗りものニュース編集部、メディア・ヴァーグ、2018年12月13日、3面。2020年8月8日閲覧。オリジナルの2020年8月8日時点におけるアーカイブ。
- ^ 交通新聞社 JR時刻表 2021年10月号・西日本時刻表 2021年秋号
- ^ 停車場変遷大事典Ⅱ、331頁
- ^ 中国新聞 1972年9月1日付
- ^ “日本国有鉄道公示第105号”. 官報 (17020). (1983年10月27日)
- ^ 「通報 ●芸備線矢神駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1983年10月27日、2面。
- ^ “備後落合駅便り 第3号”. 安芸矢口企画 (2003年2月2日). 2020年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月8日閲覧。
- ^ “JR西日本全域路線図” (PDF). JRおでかけネット. 2016年4月21日閲覧。 (PDF)
- ^ 日本懐かし駅舎大全(辰巳出版、2018年4月)p. 51より。ここに掲載されている写真の撮影日時は1988年6月。
- ^ 『JR全線全駅』弘済出版社、1991年11月15日、337頁。全国書誌番号:92010752。
- ^ 『JR全線全駅』弘済出版社、1994年11月15日、337頁。全国書誌番号:95042369。
- ^ 『JR全線全駅』弘済出版社、2000年12月7日、390頁。ISBN 978-4-330-61300-0。
- ^ 「飲食・小売の出店を科学する出店戦略情報局」のアーカイブデータ
- ^ “第2期庄原市生活交通ネットワーク再編計画” (PDF). 庄原市 (2016年3月). 2017年9月6日閲覧。
- ^ “2020年度 移動等円滑化取組報告書 II鉄道駅の移動等円滑化の達成状況(鉄道駅ごとに記入)” (PDF). 西日本旅客鉄道. 2022年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年4月18日閲覧。
- ^ 2021年度 移動等円滑化取組報告書 II鉄道駅の移動等円滑化の達成状況(鉄道駅ごとに記入), 西日本旅客鉄道, オリジナルの2023-03-26時点におけるアーカイブ。
- ^ “目閉じれば往時の影絵 JR備後落合駅”. 朝日新聞 (2009年6月13日). 2015年2月14日閲覧。
- ^ “「おでんうどん」といえば備後落合【広島県】”. たびこふれ (2021年3月15日). 2022年11月2日閲覧。
固有名詞の分類
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