ホルスの4人の息子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/21 09:21 UTC 版)
ジャッカル、ヒヒ、ハヤブサ、人間
ホルスの息子たちに4種類の動物が関連付けられた理由は定かではないが、ここでは、それらの動物が他のエジプト神話でどういう意味を持っているかを解説する。
ヒヒは月とトートと関係が深い。トートは知恵と知識の神である。またヒヒは、日の出のときに太陽に向かって手を挙げて鳴くとされており、それが礼拝しているように見えるとされていた。
ジャッカルまたは黒犬はアヌビスや防腐処理と関係が深い。また同じくジャッカルの姿で描かれる「道を切り開く者」ウプウアウトは、死者の魂を導くとされた。
ハヤブサはホルス自身と関係が深く、セケルというミイラの姿をした冥界の神とも関係が深い。
そして人間はオシリス自身か、狩猟神オヌリスと関係すると見られる。
ホルスの4人の息子は、単なるカノプス壷の守護者という役目を越えた属性を持っている。死者の書の第148章では天国への4つの梯子として言及されており、同じく第17章では、アヌビスが呼び出した7つの天の精霊のうちの4つとして言及されており、この記述を通して北極星周辺のおおぐま座の星とも結び付けられている。
脚注
出典
参考文献
- Aufderheide, Arthur C. (2003), The Scientific Study of Mummies, Cambridge University Press
- Assmann, Jan (2005), Death And Salvation In Ancient Egypt, Cornell University Press
- Eyma, Aayko (2003), A Delta-Man in Yebu: Occasional Volume of the Egyptologists' Electronic Forum No. 1, Universal-Publishers
- Griffiths, John Gwyn (1961), The Conflict of Horus and Seth from Egyptian and Classical Sources: A Study in Ancient Mythology, Liverpool University Press
- Lurker, Manfred (1974), Lexikon der Götter und Symbole der alten Ägypter, Scherz
- Faulkner, Raymond Oliver (2004), The Ancient Egyptian Coffin Texts, David Brown Book Company
- Raymond Oliver Faulkner, The Egyptian Book of the Dead: The Book of Going Forth by Day, Chronicle Books 2000
関連項目
- テトラモルフ
- ^ a b Aufderheide 2003, p. 258.
- ^ Aufderheide 2003, p. 237.
- ^ British Museum, Synopsis of the Contents of the British Museum, R. & A. Taylor 1855, pp.201ff.
- ^ Assmann 2005, p. 357.
- ^ Eyma 2003, p. 218.
- ^ Assmann 2005, p. 467.
- ^ Griffiths 1961, p. 49.
- ^ Lurker 1974, p. 104.
- ^ Faulkner 2004, p. 521.
- ^ a b c d Faulkner 2004.
- ^ Faulkner 2004, p. 520.
- ^ Faulkner 2004, p. 522.
- ^ Faulkner 2004, p. 523.
- 1 ホルスの4人の息子とは
- 2 ホルスの4人の息子の概要
- 3 イムセティ
- 4 ジャッカル、ヒヒ、ハヤブサ、人間
固有名詞の分類
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