ショップチャンネル 概要

ショップチャンネル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 04:28 UTC 版)

概要

スカパー![3]スカパー!プレミアムサービスケーブルテレビ等を介して視聴可能。

2004年9月30日には現在のハイビジョン対応のスタジオに移動して、日本のテレビショッピング専門チャンネルでは初の24時間完全生放送を実施している。また、東経110度CSデジタル放送では、テレビショッピング専門チャンネルでは世界初となるハイビジョン放送を行っている[4]

2015年3月31日、スカパー!プレミアムサービスにて、標準画質は18年間で終了した。Ch.523に収約。2016年12月1日、スカパー!プレミアムサービスの衛星一般放送事業者が株式会社スカパー・ブロードキャスティングから株式会社スカパー・エンターテイメントに変更。

視聴可能な世帯数は約2,708万世帯(2011年3月末現在)で、これは日本の全てのテレビの視聴世帯数の3分の1を超える規模である。2010年度の売上高は1,115億円。競合局として、後発のQVC(QVCジャパン[5][6])などがある。

日本のテレビショッピングでは初めて、商品の買い付けから番組の制作、受注や問い合わせの窓口、配送、電子商取引を自社で一元管理するシステムを導入した。

一部の時間帯には、民放系BSデジタル放送局、および地上波(主にローカルUHF局)の民放でも同時放送が行われている[7]

2012年からのスローガンは「心おどる、瞬間を。」である。さらに、2014年ではイメージキャラクターとして女優の瀬戸朝香を起用。

事業展開など

  • 直営店舗
東京・有楽町、大阪・梅田、名古屋・に直営店舗を展開している[8]
  • 取り扱い商品
取り扱っている商品は、食品からジュエリー、ファッション、ビューティーメイク、ホーム、インテリア、家電等とジャンルは幅広い。キャスト自身が購入しているものもあり、反響の大きい商品は放送中に完売することも多い。全般的にアッパーミドルクラスの商品が多いが、まれに超高額商品も登場する(2007年11月8日の放送では、1155万円(税込)の商品が登場した)。逆に最も安い商品は525円(税込)で数点ある。
  • 利用者層及び他社との提携
顧客の9割は女性で[9]、視聴者層は30歳代~50歳代の主婦が中心である。このため、現在はファッションウォーカー等を運営するブランディング(旧ゼイヴェル)との提携を行い、20代の若年層へ向けた商品提案、番組制作も積極的に行っている。
  • 新規ビジネスへの取り組み
2008年4月からはインターネットを利用したデザイナーズセレクトショップ『mirabella(ミラベラ)』をスタートした。
ネット通販初登場のブランドを中心に約90のブランドからセレクトされたアイテムを販売中。
  • 放送禁止用語への対策
コールセンターに電話してきた購入希望者とキャストが、直接会話する様子を生放送でオンエアするのも売りの一つだが、一般人である購入希望者が放送上不適切な表現(放送問題用語)を発してしまう可能性があるため、日本国内のテレビ放送チャンネルとしては珍しく遅延送出システムにより、約7秒間のディレイを設け、放送上不適切な表現に対しピー音や音声カット等で対応できるようにしている[10]

沿革

1996年住友商事アメリカケーブルテレビ最大手のTCI(1999年AT&Tと合併、メディア部門は2001年リバティメディアとして独立)の合弁会社であるジュピタープログラミング(後のSCメディアコム)と、アメリカショッピングチャンネル大手でリバティメディアも出資するホーム・ショッピング・ネットワーク社(HSN)との合弁により設立。同年11月より放送開始。

2007年3月、ジュピターTV(旧・ジュピタープログラミング)が東経110度CS放送のCh.055でハイビジョン放送を行っていたイーピー放送を買収(同年10月1日、SCサテライト放送に社名変更)、同年4月1日午前0時からハイビジョンでの放送も開始。これに伴い、全ての番組がハイビジョンにて制作されることとなった[11]。これを機に、スタジオ外からのハイビジョン生中継の番組も行うようになり、先ず2007年7月4日〜6日にはアメリカロサンゼルスからハイビジョンでの生中継を行い、更に2008年7月からは、沖縄県を皮切りに、毎月、全国のある都道府県からハイビジョン生中継を行うことも始めた[12]

2007年7月、住友商事がジュピターショップチャンネル株式の70%を保有するジュピターTVを完全子会社化の上、SCメディアコムに社名変更。2008年12月には残る30%の株式をHSNの親会社であるIAC(インターアクティブ)から取得、住友商事の完全子会社となった。

2009年11月、直接の親会社であるSCメディアコムは主要事業を当社およびジェイ・ビーエス(放送送出業務)に譲渡、住友商事が直接の親会社となった。

2011年3月11日に発生した東日本大震災では、本社自体は被害を受けなかったが同日から放送休止とし、終日「しばらくお待ちください」の字幕が放送された。15日に放送再開。これを境に、字幕で地震速報や津波の情報を伝えるシステムができた。

2012年6月、親会社の住友商事は同社の発行済み株式の半数に該当する50%を、小売業界への投資を強化しているアメリカの独立系投資ファンド・ベインキャピタルグループへ売却[13]、かねてから近年の目標としてきた同社による「ショップチャンネル」アジア展開構想を一部見直し、住商グループによる単独展開から日米共同展開に方針転換する計画であった。2015年12月、ジュピターテレコム(J:COM、現・JCOM)が翌16年3月末までにベインキャピタルからショップチャンネル株式50%を買収[14][15]

2018年12月、新4K8K衛星放送ならびにスカパー!プレミアムサービスで「ショップチャンネル 4K」が放送開始。4K画質での放送だが、新スタジオの運用開始まではHD画質からアップコンバートした映像を放送していた。

2020年3月31日、「ショップチャンネル 4K」のスカパー!プレミアムサービスでの放送が終了。BS4Kでの放送は継続。

開局25周年を迎える2021年3月、東京都江東区東陽にフル4Kの放送設備を完備した新スタジオの開設をすると共に現在分散しているオフィスを集約し一元化することを2018年12月に発表し、2021年2月28日8時から新社屋からの放送を開始した[16][17]。同日よりショップチャンネル4Kでは終日ピュア4K HDRでの放送を開始。なお、カメラや映像設備は池上通信機が担当している[18]。また、同年4月1日からは開局以来長年に渡り使用続けてきたコーポレートロゴを刷新した[19]

2023年11月24日、番組供給事業者であるSCサテライト放送総務省から右旋帯域における衛星基幹放送(BS4K放送)業務の認定を受けたことを発表した[20]


  1. ^ a b c d e f ジュピターショップチャンネル株式会社 第27期決算公告
  2. ^ 特別目的会社を通じて所有。
  3. ^ 現行のCh.CS055での放送開始当初はプラットフォームに属していなかったが、2012年4月1日よりスカパー!e2に属している。
  4. ^ 開始当初は1080i(解像度・1440×1080ピクセル、映像ビットレート・16Mbps)、同年10月4日からは解像度・1920×1080ピクセル、映像ビットレート・18Mbpsのフルハイビジョン放送、2013年1月29日からは解像度・1440×1080ピクセル、映像ビットレート・13Mbpsのハイビジョン放送となっている。
  5. ^ 2001年に開局。2010年12月期の売上高は884億円
  6. ^ QVCジャパン10年12月期/売上高9%増の884億円/BS日テレなど放送枠拡大が寄与 - 日本流通産業新聞
  7. ^ テレビでショップチャンネルを見るには (チャンネル番号ナビ)
  8. ^ 以前、東京の直営店舗はお台場にあったが、有楽町に移転のため、お台場の店舗は2008年2月3日で閉店、有楽町の店舗は同月14日にオープンした。
  9. ^ 2017年6月11日にテレビ東京で放映された番組「日曜ビッグバラエティ/撮影許可、とれちゃいました!~ガチ交渉!テレビ初公開を連発SP」における説明。参照:https://www.tv-tokyo.co.jp/sun/backnumber/620.html
  10. ^ 生放送の放送禁止用語を「ピー」できるテレビ通販の離れ業 - 日経ビジネスオンライン(2014年8月1日)、archive.orgによるアーカイブ、該当ページはされていない
  11. ^ VTR収録の番組案内を除く。ハイビジョン放送で4:3SD放送時には、画面左右にグリーン地にショップチャンネルのロゴが入った独特のサイドパネルが表示される。また、同じ東経110度CS放送のe2 by スカパー!(現在のスカパー!) Ch.177で行っていたショップチャンネルのSD放送は、同年12月末をもって終了している。
  12. ^ ロサンゼルスからのハイビジョン生中継では、中継回線解像度960x1080であるNHKでも使用しているBHA社のインターネットHDライブ中継システムを使用した模様である
  13. ^ “住友商事、「ショップチャンネル」の株式50%を米ファンドに譲渡”. 産経新聞. (2012年6月22日). https://web.archive.org/web/20120622182206/http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120622/biz12062218310028-n1.htm 2012年6月24日閲覧。 
  14. ^ “住商、「優等生」買い戻し JCOMがTV通販最大手買収”. 日本経済新聞. (2015年12月25日). https://www.nikkei.com/article/DGXLZO95514030V21C15A2TI1000/ 2016年1月9日閲覧。 
  15. ^ ベインキャピタル、ジュピターショップチャンネル株式会社の間接持分50%譲渡で株式会社ジュピターテレコムと合意」『ベインキャピタル』2015年12月24日http://www.baincapital.co.jp/wp/wp-content/uploads/JSC_Bain-Press_Final_2015.12.24.pdf2016年1月9日閲覧 
  16. ^ ショップチャンネル 2021年に4K放送設備を完備したスタジオを新設 本社とあわせて移転”. ジュピターショップチャンネル株式会社・PR TIMES(2018年12月4日作成). 2020年3月30日閲覧。
  17. ^ ショップチャンネル 本社とスタジオを移転 2月28日(日)8時より4K放送設備を完備した 新スタジオからの番組放送を開始”. ジュピターショップチャンネル株式会社 (2021年2月10日). 2021年2月28日閲覧。
  18. ^ テレビ通販大手ショップチャンネルが本社移転で進めるフル4Kスタジオ・サブ映像設備とは”. ネットショップ担当者フォーラム(2020年3月30日作成). 2020年3月30日閲覧。
  19. ^ a b ショップチャンネル 開局25周年を機にコーポレートロゴを刷新”. ジュピターショップチャンネル株式会社 (2021年3月1日). 2021年3月23日閲覧。
  20. ^ 情報流通行政局 衛星・地域放送課 (2023年11月24日). “BS放送の右旋帯域における衛星基幹放送の業務の認定”. 報道資料. 総務省. 2024年1月9日閲覧。
  21. ^ 新型コロナウイルス感染拡大防止への取り組みについて”. ジュピターショップチャンネル株式会社 (2020年4月8日). 2020年5月4日閲覧。
  22. ^ 新型コロナウイルス感染拡大防止への取り組み期間延長について”. ジュピターショップチャンネル株式会社 (2020年4月21日). 2020年5月4日閲覧。
  23. ^ 新型コロナウイルス感染拡大防止 5月19日以降の対応について”. ジュピターショップチャンネル株式会社 (2020年5月12日). 2020年5月18日閲覧。
  24. ^ 4Kの0:00 - 1:00はQVCを放送するため、1:00から飛び乗り
  25. ^ 1日・3日は6:00 - 8:00、2日は6:00 - 10:00。
  26. ^ 読売テレビ 情報ライブ ミヤネ屋 2011年2月2日放送
  27. ^ タイでのテレビ通販会社設立に関する検討を開始 - 住友商事・2012年8月3日
  28. ^ https://shopch.in.th/web/





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ショップチャンネル」の関連用語

ショップチャンネルのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ショップチャンネルのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのショップチャンネル (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS