イエメンのイスラム教 各派の人口動態

イエメンのイスラム教

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 09:35 UTC 版)

各派の人口動態

イエメン人は50 - 55%程度がスンナ派で、シーア派が42%[7] から47%[8] となっている。各宗派を見ると、スンナ派(主としてシャーフィイー学派。他学派に属する者もいる)が50 - 55%で、シーア派のうちザイド派が40 - 45%、ジャアファル法学派イスマーイール派西方派が2 - 5%である。

スンナ派は南部及び南西部で強く、ザイド派は北部や北西部に多い。ジャアファル法学派はサナアマリブといった北部の主要都市にいる。大都市では様々な共同体が混在する。

北部の高原地帯のザイド派は、数世紀にわたりイエメン北部の政治的、文化的生活を支配してきた。しかし、人口のほぼ全てをシャファーイー学派が占める南部が統合、合流したことにより、ザイド派優位だった人口バランスが大きく変化した。それにも関わらず、ザイド派はいまだ政府、なかんずく軍隊内の旧北イエメン部隊において強い。

上述のように少数派を除きイスラム教の聖職者による、宗教が原因とされる暴力事件は発生してもいなければ許容されてもいない。しかしながら、サウジアラビア出身のワッハーブ派及びサラフィー派や、サダム・フセインを支持する反シーア派のイラク人が政府に影響を及ぼしており、政府と主にザイド派の部隊との間の衝突が存在する。

教育

公立学校ではイスラム教教育を提供しているが他宗教の教育は行っていない。ただしムスリム市民がイスラム教を教えない私立学校へ通学することは許されている。イエメンの歴史的背景から、学内でのイデオロギー的、宗教的過激主義(要するにイスラム過激派)を抑えるため、政府は私立、国立学校で公式に認可されたカリキュラム以外でのいかなる教育課程も認めていない。

政府は無認可の宗教学校が公的な教育要件から逸脱し、好戦的なイデオロギーを促進するのを懸念しているため、4500ヶ所以上に上る無認可学校を閉鎖し、そこで学ぶ外国人学生を国外追放処分に付している[9]

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