AIM-54C
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「AIM-54 フェニックス」の記事における「AIM-54C」の解説
イランからソ連にわたったミサイル技術をつぶす目的で開発が実施され、1986年からAIM-54Aと交代した改良型。デジタル式のWGU-11/BガイダンスとWCU-7/B制御部、ソリッドステート化されたレーダー、デジタル式の電子機器を導入、ストラップダウン式の慣性航法装置の搭載により中間誘導方式に慣性誘導が追加された。AIM-54Aの制御部にあった自動操縦装置は電子サーボ制御アンプ(ESCA)に置き換えられた。対電子妨害対抗能力(ECCM)能力も強化され、弾頭は連続ロッドから制御されたフラグメンテーション弾頭に置き換えられた。DSU-28/Bの目標検出装置の搭載により、高クラッタ環境および小型・低高度目標に対する信管の精度が上がり、低および高高度を飛行する対艦ミサイルや巡航ミサイルに対処することが可能となった。また、自己診断回路および航空機によるテスト機能の追加で整備が容易となったほか、部品数はAIM-54Aとの比較で15%減少した。 AIM-54Cは継続的にアップグレードされ、MK 82弾頭は後に新しいWDU-29/B弾頭に、弾頭部はWAU-16/BまたはWAU-20/Bに置き換えられた。WDU-29/Bは、20-25%有効性の増加を提供した。
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AIM-54C+
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「AIM-54 フェニックス」の記事における「AIM-54C+」の解説
F-14D向けに1986年より生産と配備が開始されたタイプ。搭載機が上昇したときやダイブしたときの海や温度変化などへの耐性と信頼性向上なども図られ、電気変換ユニット(ECU)の再設計と自己完結型の密閉サイクル冷却システム(温度調節液の必要性を排除する内部ヒーター)の装備によりキャプティブ飛行中の熱調整用液体供給を不要としてミサイルを密封化した。また、内装する電子機器にはAIM-120からレトロフィットされたハイパワー進行波管(TWT)送信器および低サイドローブアンテナが装備された。1987年8月より本格的な開発が開始され、1990年8月14日に実施された完全にアップグレードされたAIM-54C+最初の飛行試験では、前例のないマルチショットを実証し、QF-4ドローンへの直撃を達成した。ハイパワーフェニックスのほかAIM-54C (Sealed)とも呼称された。
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