AIM-4C/D (GAR-2A/B)
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「AIM-4 (ミサイル)」の記事における「AIM-4C/D (GAR-2A/B)」の解説
初期型ファルコンの赤外線誘導型。AIM-4C/Dの前身となったGAR-1Bは、GAR-1と同じ弾体を使っていたが、赤外線誘導方式に変更された。後にGAR-1BはGAR-2に改名された。 GAR-2(AIM-4B)は、後方からの攻撃に限られている熱源追跡ミサイルであったが、ファイア・アンド・フォーゲット能力、いわゆる“撃ちっぱなし”能力があり、一撃離脱ができるという長所があった。GAR-2は、GAR-1よりおよそ40mm(1.5in)長く、7kg(16lb)重かったが、射程は同程度だった。後に、より高感度の赤外線シーカーを持ったGAR-2A(AIM-4C)に生産が切り替えられ、GAR-2/2A(AIM-4B/C)の合計で約26,000発の赤外線誘導型のファルコンが生産された。 初期型ファルコンの最終型は、AIM-4Dと呼ばれることになるGAR-2Bであり、1963年に運用が開始された。これは戦闘機の兵装を意図されており、以前のGAR-1/GAR-2で用いられたより軽く、より小型の弾体にGAR-4A(AIM-4G)の改良された赤外線シーカーが組み込まれた。その後もAIM-4Dの制限を解決するための努力が続けられ、1970年のXAIM-4Hの成果につながった。XAIM-4Hはレーザー近接信管、新しい弾頭及びより良い機動性を持っていたが、運用に投入されることなく翌年キャンセルされた。 AIM-4Cは、スイス空軍のためにもHM-58として生産され、フランス及びスイスのミラージュIIISで使用される一方、スウェーデン空軍のサーブ 35 ドラケンでもRb 28として使用された。日本の航空自衛隊もAIM-4Dを導入しようとしたが、アメリカが輸出を許可しなかった。このため、日本独自のAAM-2を開発したが、完成目前でアメリカが輸出を許可したため、結局AIM-4Dを導入することになった。
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