2700系からの編入車
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「京王2000系電車」の記事における「2700系からの編入車」の解説
1963年8月の京王線1,500 V昇圧に際し、これも予算面の制約から5000系の増結車として、在来の2700系を電装解除、その機器を流用した5070系が新造されることとなった。 この工事によって2700系は24両を数えた電動車のうち、12両が電装解除され、19両を数えた制御車・付随車についても編成を組むべき電動車を失って余剰をきたした。これに伴い、当時スモールマルティーこと14 m級付随車を連結していた2010系各編成について、これら2700系余剰車を転用改造した17 m級付随車で置き換えることが計画された。 このグループに属する車両の改造直前の前歴と改造竣工日、改造担当事業者は以下の通り。 サハ2500形 クハ2787→サハ2511(2代目) 1969年1月 東急車輛製造 クハ2771→サハ2512(2代目) 1969年1月 東急車輛製造 クハ2783→サハ2513 1969年1月 東急車輛製造 デハ2713→サハ2514 1966年10月 東横車輛工業 クハ2785→サハ2515 1966年6月 東横車輛工業 クハ2788→サハ2516 1966年6月 東横車輛工業 サハ2752→サハ2517 1965年9月 東横車輛工業 サハ2753→サハ2518 1965年9月 東横車輛工業 デハ2716→サハ2519 1964年2月 東横車輛工業 サハ2755→サハ2520 1964年2月 東横車輛工業 サハ2550形 クハ2786→サハ2561(2代目) 1969年1月 東急車輛製造 クハ2784→サハ2562(2代目) 1969年1月 東急車輛製造 クハ2790→サハ2563 1969年1月 東急車輛製造 デハ2714→サハ2564 1966年10月 東横車輛工業 デハ2718→サハ2565 1966年6月 東横車輛工業 デハ2719→サハ2566 1966年6月 東横車輛工業 サハ2751→サハ2567 1965年9月 東横車輛工業 デハ2722→サハ2568 1965年9月 東横車輛工業 デハ2715→サハ2569 1964年2月 東横車輛工業 サハ2754→サハ2570 1964年2月 東横車輛工業 これらは改造に当たって、電動車の電装解除とともに、デハとクハについては運転台撤去と完全な客室化が実施され、両端に広幅貫通路を備える、当初よりサハとして新造されたグループと完全に同等の構造・外観に揃えられている。 このグループには1次車から5次車まで、2700系の全てのグループが含まれており、そのため前述の車籍継承による新造車グループとほぼ同型の車体ながら押し込み式通風器を搭載した車両や、窓の上下に補強用のリブを施し、側窓の上段をHゴム支持(いわゆるバス窓)とした車両など、同一形式扱いながら種車の製造ロットごとに車体構造面で様々な相違が存在した。 もっとも、これらは元々編入先の2010系よりも車齢の高い車両を編入改造したものであったため、1981年の編成組み替えに伴う付随車の余剰廃車に際しては、車齢が若く2010系と同等の車体を備える第5次車由来のサハ2520・2570と、その次に車齢の若い第4次車由来のサハ2513・2563の4両を残して16両が廃車解体され、最後に残った4両も2010系全廃に先立ち1984年3月に廃車解体されている。 なお、本グループもサハ2519・2520・2569・2570の4両がアイボリーホワイトに臙脂色の細帯を巻いた5000系と同じ塗装を施されて特急運用へ充当されており、やはり1971年5月までにライトグリーン1色へ塗装が復元されている。
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