2001年:人工心肺事故とは? わかりやすく解説

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2001年:人工心肺事故

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 21:14 UTC 版)

東京女子医大事件」の記事における「2001年:人工心肺事故」の解説

2001年3月2日患者心臓手術中に人工心肺装置事故起こり患者2日後3月4日死亡その後術中大静脈から人工心肺血液がうまく抜き取れない異常が発生し脱血不良患者脳障害生じたとする内部告発文書遺族届いたため、遺族病院調査申し出たその後大学側発表した内部報告書では「助手吸引ポンプ回転上昇させたことが原因である」という記載がされていたため、警視庁捜査開始した。 なお「助手による過失原因」とした大学内部報告書は、心臓血管外科医人工心肺専門家1人もおらず、死亡した手術携わった当事者意見聴取すらされないまま作成されていたことが後に判明したその後日本心臓血管外科学会日本胸部外科学会日本人工臓器学会からなる委員会実験行い検討した結果内部報告書の内容否定された。 2002年6月28日人工心肺装置操作担当した助手業務上過失致死容疑逮捕され同時に患者カルテ改竄したとして、医師である同大講師証拠隠滅容疑逮捕された。カルテ改竄内容は、患者脳障害きたしたこと、脳障害を防ぐために低体温療法施行したこと、脳浮腫防止する薬剤用いたことの3点を不記載としたこと、および手術中瞳孔大きさ書き換えたことである。 この事件を受け、同年7月厚生労働大臣坂口力は、東京女子医科大学病院特定機能病院取り消した2004年3月東京地裁判決で、講師有罪懲役1年執行猶予3年)が確定し2005年2月には、厚生労働省医道審議会より医業停止1年6カ月行政処分受けた一方助手人工心肺装置操作過失がなく、人工心肺装置自体瑕疵があったものとされ、一審および二審東京高裁判決でも無罪となり、東京高等検察庁上告断念したため、無罪判決確定した人工心肺装置には薬事法適応外のフィルターが必要もない箇所設置されており、このフィルター閉塞したことが事故原因で、このことを予見できたものは誰もいなかったという主旨判決要旨であった2006年11月厚生労働省大学病院に対して6ヶ月間の戒告元講師に対して保険医録取消し処分それぞれ下した。 翌2007年8月安全管理体制改善され、また遺族理解得られたとの判断により、大学病院特定機能病院として再承認された。

※この「2001年:人工心肺事故」の解説は、「東京女子医大事件」の解説の一部です。
「2001年:人工心肺事故」を含む「東京女子医大事件」の記事については、「東京女子医大事件」の概要を参照ください。

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