芸能界内部からの反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 09:49 UTC 版)
「SMAP解散騒動」の記事における「芸能界内部からの反応」の解説
1月の騒動勃発から12月の解散まで、芸能人からこの騒動に関する発言や感想が大量になされた。その中でも特に反響を呼んだり、あるいは発言自体が議論を呼んだものは以下の通り。 元SMAPのメンバーで1996年にSMAPを脱退しオートレーサーに転出した森且行は、本人およびジャニーズ事務所の方針で芸能界とは没交渉にあり、騒動に対して一貫してノーコメントを貫いている。1月の騒動勃発時は自身も一切知らなかった事実のみを発表し、「ダメです。聞かないでください」とコメントを断った。8月の解散発表時はSGオートレースグランプリに出場中で、オートレースを統括するJKA広報を通じて「この度のSMAP解散報道の件については、私自身も今朝初めて知ったことですので、コメントは差し控えさせていただきます」とコメントを発表した。 デビューからメンバーとの共演が多く、5人の最後の仕事でも共演したタモリも解散に至るまでノーコメントを貫いていたが、スポーツニッポンに寄稿した直筆の手紙が解散翌日の1月1日付同紙に手書きのまま掲載された。内容は下記の通り。 スマップは立派だよ。小さい時からずっとずっとメンバーみんなで力を合わせて、これだけ長い間、一生懸命に走ってきたんだ。それだけで十分じゃないか。彼らが残したもの、彼らが人々に与えてくれたものを考えれば、誰でもみんな「ありがとう」という感謝の言葉しかないんじゃないかな。 人生に勝敗なんてないし、どっちがいいとか悪いとか、そんな判定みたいなことなんてどうでもいいんだ。 大切なこと、それは引きずらないことだ。乾杯すれば、それで仲良し。やったことはすぐ忘れる。それが大事。 人間なんて、そんなものだ。 先はまだまだ長い、どこでどうなるかはわからない。 森田一義 明石家さんまは、2015年末の『さんま&SMAP!美女と野獣のクリスマススペシャル』の収録で共演した時点でメンバー間の事情を把握していたという。解散発表直前に「FNS27時間テレビ」で中居と共演した時には自身の立場を「中居派でも木村派でもなく、SMAP派」と発言。解散発表後の『MBSヤングタウン』(毎日放送)の8月20日放送分では、「こうなるだろうとは思っていたけど。オレは個人的には、これでいいと思いますね。ファンの方は、解散は寂しいと思うけども、あのままの状態ではSMAPは続けても意味がなかったと思うのでね。」とSMAPの解散を肯定し、メンバー・スタッフ全員を気遣う発言をした。一方「さんまのお笑い向上委員会」8月27日放送分で共演の後輩芸人にコメントを求められた時には、「俺は木村派」、「(真相は)メリーさんのゴーサインが出たらいう」と冗談交じりで語ったため、ネット上では賛否が飛び交った。 ジャニーズ事務所の先輩、後輩タレントもそれぞれにコメントを出したが(後述)、滝沢秀明(タッキー&翼)の発言は物議をかもした。『週刊文春』9月29日号の直撃取材を受けた際、「ただの少年が百八十度人生を変えてもらったわけですから、(ジャニーズ事務所に)感謝するのは当たり前。それをわからなかったらアホでしょう」「僕らの仕事は、ただキャーキャー言われてるだけじゃないんです。自分の後ろにはスタッフとかたくさんの方がいて、その人たちの生活もかかっているんです」と答えたとされたのである。その後、12月25日に自らのディナーショーでこの発言に対し、「大先輩にそんなことを言うはずがないですよ」と報道を否定した。「感謝の気持ちを持つのは当たり前ですから」という発言が曲解されたという。同時に解散自体について「残念です。もっと見たいです」「(解散の)話が変わってくれと思っていたんです」「今もそれを願っている人もいます。でも先輩が決めたことなので」と語った。 デーブ・スペクターは地上波テレビでジャニーズ事務所のタブーに切り込んだ数少ない実例であった。騒動がいったん終息した直後の1月24日の『サンデージャポン』に出演した際、「テレビが騒動を取り上げる時、スポーツ新聞や週刊誌の情報ばかり扱っており、どこも独自取材を行っていない。日本の芸能界とテレビのあり方が浮き彫りになっちゃった」と、事務所に及び腰になるテレビ局の姿勢を批判した。また、解散直後の2017年1月4日に『とくダネ!』(フジテレビ系)に出演した際には「オーストラリアのテレビ局から取材がきた」「これだけSMAPは人気があるのになんで解散するのか、しなければならないのか理解できないということで、アジア中心に相当関心が高いですね」と語り、その際キャスターの小倉智昭から「デーブはその時、なんで解散するんだって答えたの?」と聞かれると、「身内的な事よりも事務所のドタバタ、いろんなこと…対人関係がエスカレートしてこうなってしまったんですけど、本人たちの希望ではないです」と答えたと明かした。 松本人志(ダウンタウン)もタブーに触れる発言をしている。松本は2017年1月1日の『ワイドナショー元旦SP』(フジテレビ系)にて、2016年の芸能ニュース全てに言及する形で「いろいろな芸能ニュースあるじゃないですか。やっぱりいまだに、事務所の力関係とか、大きい事務所のスキャンダルは扱えなかったりすることが、やっぱりあるんですね」「でも、一般の人にはバレてるから、何で、あのニュース扱わないのっていうのは。ネットで散々上位に上がっているのにワイドショーでは一切扱わない、この違和感は、テレビ業界の人たちも、そろそろ気づいてほしい。じゃないとテレビはどんどん時代遅れになっていくし、芸能界ってやっぱり変な世界やな、と一般社会と離れていっちゃうのはさみしいし、悔しい」「なんで(テレビが)そこを扱わないのかというと、たいていの場合、その事務所が大きかったり、いろいろな問題が出てくるんですよ。そこもしっかり扱えるようになればいいのにと思うんです」「触れないことの残念さっていうか、それって、一番損するのはタレントだと思う」「(テレビ視聴者)がどんどん離れていって、芸能界を誰も信用してくれなくなるのが一番嫌です。」とテレビと芸能界の関係に言及した。 また、YOSHIKI(X JAPAN)は自身も1997年にX JAPANを解散し2007年に再結成した経験を持ち、この件について都内で2016年8月25日に行われた『楽天モバイル』新CM発表会で「あれだけ素晴らしいグループですからね。ただメンバーっていろんな意見もあるでしょうし、内部じゃなきゃ分からないことがいろいろあると思うんですね」と一定の理解を示した上で「皆さんまだ生きてますから、今後もし、何年後でも再結成していただけると皆さん喜ぶと思いますし、僕としてもそういうのを望んでいます」とコメントしている。
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