神武天皇と饒速日命の関係とは? わかりやすく解説

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神武天皇と饒速日命の関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/27 15:21 UTC 版)

ニギハヤヒ」の記事における「神武天皇と饒速日命の関係」の解説

『日本書紀』『古事記』によると、神武天皇(イワレビコ)と饒速日命ニギハヤヒ)の出会いあらすじ次の通り詳細は「神武東征」を参照 神武天皇(イワレビコ)は塩土老翁から「東方美し土地があり、天磐船先に降りたものがいる」と聞く。そして彼の地赴いて都を造ろうと、一族引き連れ南九州から瀬戸内海経て東へ向かい難波碕(現代大阪)へたどり着くその後河内国草香邑から生駒山目指す。そこに土着の長髄彦ナガスネヒコ)が現れたため戦うが苦戦する神武は「日(東)に向って敵を討つのは天の道に反す」として、熊野紀伊半島南端部)へ迂回して北上することにした。 菟田(奈良)に到達し高倉山に登ってあたりを見渡すと、八十梟帥軍陣構えているのが見えた。その晩神武夢に天神現れ天神地祇敬い祀れ」と告げる。その通りにすると敵陣退治でき、続いて長髄彦攻める。 すると長髄彦は「我ら天磐船で天より降りた天神御子饒速日命ニギハヤヒ)に仕えてきた。あなたは天神名乗り土地取ろうとされているのか?」と問うたところ、神武は「天神の子は多い。あなたの君が天神の子であるならそれを証明してみよ」と返す長髄彦は、饒速日命天羽々矢(あめのはばや)と歩靫(かちゆき)を見せる。すると神武も同じものを見せた長髄彦はそれでも戦い止めなかった。饒速日命ニギハヤヒ)は天神と人は違うのだと長髄彦諌めたが、長髄彦性格ひねくれたため殺し神武天皇帰順し忠誠誓った。 ただし、『先代旧事本紀』では、既に饒速日復命せず現地亡くなり亡骸なきがら)は速飄(はやちかぜ)により天に上げられ葬儀七日七夜続いたとあり、神武東征時点で彼は故人となっている。 『石切劔箭神社』の社史によれば天照大神から大和建国神勅拝し十種の瑞宝』を授かった饒速日尊船団組み、自らも『布都御魂劔』と日の御子の証である『天羽々矢』を携え天磐船乗り込み物部八十大船団を率いて高天原出航した途中豊前国宇佐寄港する船団二つ分け息子天香具山命に『布都御魂劔』を授け船団一方預けた宇佐から瀬戸内海を渡ると饒速日尊河内・大和に、一方天香具山命は紀伊向かった天磐船鳥見の里を見渡す哮ヶ峯(たけるがみね『生駒山』)に着くと、饒速日尊辺り見渡し虚空(そら)にみつ日本(やまと)国)」【訳「 空から見た日本の国」または「空に光り輝く日本の国」】と賛じた。これが日本の国号始まりとなった当時河内大和一帯鳥見の里と呼ばれ穏やかな自然と海や山の幸恵まれた豊な土地であった。この地方治めていた豪族鳥見一族は、稲作製鉄技術がないものの、狩や漁がうまく、生活用具住居づくりに優れ長身恵まれた体格戦闘秀で「長髄の者」と恐れられていた。その頃鳥見一族の長長髄彦饒速日尊の徳の高さに打たれ、尊のもたらした稲作織物製鉄道具武具文化の差をみると、争う事の無益さ悟り一族こぞって饒速日尊従った。この時二人の間を取り持ったのが長髄彦の妹、登美夜毘売(三炊屋媛)で後に尊との間に宇摩志麻遅命(うましまぢのみこと)をもうけた。 こうして鳥見の里を治めようになった饒速日尊は、が豊かで稲作適したこの土地水田を拓き、大きな実りをもらすようになった。これが近畿地方稲作文化初めとなった一方鳥見の里が繁栄きわめていた頃、磐余彦(後の神武天皇)が日向高千穂から東へ進行続け神武東征)、やがて河内上陸し孔舎衙坂長髄彦対峙した。戦い敗れた磐余彦紀伊方面退却紀伊半島迂回し再び長髄彦対峙するこの頃、既に饒速日尊亡くなり、代わって鳥見の長となっていたのは宇摩志麻遅命だった。宇摩志麻遅命は「天羽々矢」と歩靭(かちゆき)を、日の御子である証として磐余彦差し出した。すると磐余彦からも同じものが示され天孫であることが明らかになった。宇摩志麻遅命長髄彦磐余彦への帰順をさとし自らも一族率いて磐余彦忠誠誓い広大な稲作地や所領のすべてと天照大神から授かった十種の瑞宝』を磐余彦捧げた。こうして大和統一成し遂げられ磐余彦始馭天下之天皇神武天皇)に即位した

※この「神武天皇と饒速日命の関係」の解説は、「ニギハヤヒ」の解説の一部です。
「神武天皇と饒速日命の関係」を含む「ニギハヤヒ」の記事については、「ニギハヤヒ」の概要を参照ください。

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