現代のICT
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 06:43 UTC 版)
現代社会では、ICTは常に存在し、30億人以上の人々がインターネットにアクセスしている。インターネットユーザのおよそ10人に8人がスマートフォンを所有しており、情報やデータは飛躍的に増加している。この急速な成長により、特に途上国ではICTが日常生活の要となっており、テクノロジーが欠けると、事務や仕事、日常生活のほとんどが機能不全になる。2014年に発表された権威あるデータによると、「2014年のインターネット使用率は世界全体で6.6%(先進国3.3%、途上国8.7%)であり、着実に増加している。直近5年間(2009年から2014年)で途上国のインターネット使用者数は倍増しており、現在のインターネット人口の3分の2は途上国に住んでいる」とされている。 しかし、ハードルは高い。「まだインターネットを利用していない43億人のうち、90%が途上国に住んでいる。25億人の人々が暮らす42か国の最小接続国(LCC)ではほとんどの場合、特に大規模な農村人口にとってはICTは手の届かないものである。」ICTは一部の国では未だ浸透しておらず、途上国の多くでは電話回線、特に携帯電話回線やデータの電子的な伝送手段といったインターネット設備が不足している。2014年の「Measuring the Information Society Report」では、「複数の契約をしている人々が多いため、世界的に使用率が伸びていても、それがピラミッドの最下層の人々の接続性が向上しているということを示すわけではない。世界では推定4億5000万人がいまだに携帯電話サービスを利用できない地域に暮らしている」とあるように、先述の携帯電話利用率の増加は表面的なものであると慎重に判断している。 好意的にとれば、「2015年こそが2000年に世界の指導者たちが合意した国連ミレニアム開発目標(MDGs)の達成期限であり、新しいデータによってICTの進歩と目標までの残りが示される」とした15年間で、インターネットへのアクセスと携帯電話普及率の差は大幅に減少している。ナノテクノロジーがICTエレクトロニクスやICTガジェットを先導し、ICTは新しい形を取り続けている。現代の電子機器の世界に対応した最新版ICTとして、Apple Watchのようなスマートウォッチ、Nike+ FuelBand(英語版)のようなスマートリストバンド、Google TVのようなスマートテレビなどがある。デスクトップが前時代の産物となりつつあり、またラップトップが最も良いコンピューティングの方法になりつつある中で、ICTは変わり続ける世界の一部となり、それ自身も変化し続けている。 情報通信技術は、今日の新しい社会運動の中で、加速多元主義(英語版)を促進する役割を果たす。これに批判的なBruce Bimberは、インターネットは「課題群の形成と実行のプロセスを加速させるものである」とし、この新しい現象を説明するために加速多元主義(英語版)という用語を造語した。また、Bruce BimberはICTを「社会運動を可能にし、独裁者に力を与える」ツールであり、事実、社会の変化を促進していると発言。政治的な言説や国家政策への直接的な介入を可能にするだけでなく、政府による国民の不満の対処法を変えることも出来るインターネットのおかげで、ICTを大義のために草の根の支持を集めることにも使うことができる。さらに、家庭内でのICTは、女性がパートナーからの暴力の正当化を拒否することとも関連する。2017年に発表された研究によると、これは「特に伝統的なジェンダー観が対照的である、文化的に保守的な地域においては、ICTによって女性が異なる生き方や、社会や家庭における女性の役割について触れることができる」ためである。(上記、Bruce Bimberの内容が日本語になってない文章なので修正が必要。)
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