玉船団とは? わかりやすく解説

玉船団(第2次輸送部隊)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:14 UTC 版)

多号作戦」の記事における「玉船団(第2次輸送部隊)」の解説

第1船団能登丸(7,191トン)・香椎丸(8,407トン)・金華丸(9,305トン)・高津丸(陸軍特殊船、5,350トン護衛部隊:沖縄占守海防艦11号・同13号 警戒部隊沖波・曙・潮・初春初霜 日本陸軍レイテ輸送作戦はなかなか決まらず、第一師団第二十六師団レイテ派遣第三十五軍司令官指揮下編入、第一師団レイテ突入先頭決定マニラ到着は、いずれも10月27日であった第1師団通称号「玉」)は輸送船4隻(能登丸・香椎丸・金華丸高津丸)に分乗し特設護衛船団司令官松山光少将指揮下の海防艦4隻(占守沖縄11号13号)に護衛され到着した第2次多号作戦は、この輸送船4隻(第1師団通称号「玉」より玉船団と呼称)をマニラからオルモック輸送する作戦である。日本陸軍航空隊第四航空軍司令官富永恭次陸軍中将)は船団直掩担当海軍航空隊泊地掩護魚雷艇掃蕩・間接護衛担当する。この第二次輸送作戦に、日本軍大本営陸軍部および海軍部、現地軍)は絶大期待寄せていた。 10月29日マニラ出発予定だったが、アメリカ軍機動部隊艦載機攻撃受けて第二遊撃部隊旗艦那智損傷した10月30日出発予定も、諸事情により延期された。第1師団海難事故そなえて軍旗3旗を上海のこしており、第四航空軍第七輸送飛行隊軍旗マニラ空輸した(11月2日着)。連合軍はB-24重爆日本軍拠点空襲しつつ、レイテ島飛行場整備進めていた。 10月31日及川古志郎軍令部総長昭和天皇第一師団輸送計画について奏上する連合軍戦闘機魚雷艇水上艦艇出現徴候対し第二遊撃部隊だけでなく甲標的水上機部隊投入して作戦支援する述べ、「各種手段ヲ尽シテ本作戦ノ成功ヲ期シテ居リマス」と結んでいる。同日8時0分、玉船団(第二次輸送部隊)はマニラ出港陸軍徴用の優速船4隻(能登丸・香椎丸・金華丸高津丸)を、第一水雷戦隊司令官木村昌福少将指揮下の警戒部隊6隻(旗艦・第7駆逐隊〈曙・潮〉・第21駆逐隊初春初霜〉・第31駆逐隊沖波〉)、第七護衛船団司令官松山光少将指揮下の護衛部隊4隻(沖縄占守第11号第13号海防艦)が護衛する。また第4船団輸送艦3隻も同時にマニラ出撃した。 玉船団は日本陸軍機(一式戦闘機三式戦闘機四式戦闘機)に掩護されて進撃11月1日空襲にあった被害無く18時30分オルモック到着19時0分より揚陸開始した富永は、第4航空軍司令拝命時に陸軍中央から期待されていたとおり、地上軍との連携重視しており、輸送船団護衛任務にできうる限り戦闘機投入していた。富永船団護衛同時にアメリカ軍機による空襲けん制するため、一式戦闘機九九式双発軽爆撃機に「タ弾」を装備させて、レイテ島内のアメリカ軍飛行場爆撃させ、地上相当数航空機撃破した船団護衛戦闘機隊が定期的に交代しつつ、常に十数機が船団上空張り付いているといった手厚いもので、途中で「B-24」や「P-38」の来襲があったが、護衛戦闘機その都度数機を撃墜し撃退している。 同日日没1813分、月齢は14.9。潮汐干満差大きく揚陸には約24時間かかる見通しだった。翌11月2日快晴で、朝から連合軍機の連続空襲を受ける。味方戦闘機零式艦上戦闘機四式戦闘機)の護衛もあり被害無かった正午頃より来襲機数が増え、直衛戦闘機隊はP-38妨害されてB-24の爆撃阻止できなくなった13時5分、B-24型重爆24機などの攻撃受けた駆逐艦展開した煙幕からはずれた能登丸は、爆撃を受け沈没した。ただし能登丸は馬32頭と若干弾薬をのぞく90%の揚陸終わっており、他の船も最終的に金華丸97.5%、香椎丸・高津丸100%揚荷率をあげ、輸送作戦はほぼ成功した帰路、3隻(第9号輸送艦初春初霜)は第131輸送艦救援のため分離した11月4日部隊マニラ帰投した。日本陸軍機の総出動機142、未帰還2大破1、撃墜8、撃破2、飛行場炎上5ヶ所(レイテ島タクロバン飛行場襲撃を含む)と記録されている。 第一師団11月4日リモン峠においてオルモック南下するアメリカ陸軍第24師団遭遇し12月末まで激戦繰り広げた

※この「玉船団(第2次輸送部隊)」の解説は、「多号作戦」の解説の一部です。
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