欽明天皇とは? わかりやすく解説

きんめい‐てんのう〔‐テンワウ〕【欽明天皇】

読み方:きんめいてんのう

510571]第29代の天皇継体天皇皇子。名は天国排開広庭(あめくにおしはらきひろにわ)。在位中に百済(くだら)から仏教伝来したという。


欽明天皇

欽明天皇は、①父継体天皇崩御伴って即位し安閑朝・宣化朝と並立たとする説、②異母兄宣化天皇崩御後即位したとする説がある。
欽明天皇は、宣化天皇の娘で皇后石姫皇女との間に訳語田渟中倉太珠敷尊(後の敏達天皇)らをもうけ、さらに蘇我稲目の娘の堅塩媛小姉君皇妃として迎えた
堅塩媛との間には橘豊日尊(後の用明天皇)、豊御食炊屋姫尊(後の推古天皇)をもうけ、一方小姉君との間には泊瀬部皇子(後の崇峻天皇)、聖徳太子の母となる泥部穴穂部皇女もうけた
欽明天皇の時代に、行き詰まっていた朝鮮半島経営破綻し百済任那への侵食はじまり、ついで新羅任那への侵攻許し日本朝鮮半島拠点である任那失った
しかし、高句麗新羅圧迫受けていた百済との外交交易は盛んで、この時代に『仏教』が伝来するなど大陸文化流入した
また、蘇我稲目台頭著しく天皇家との繋がり深め稲目による中央集権的な政治体制芽生えはじめた時代でもあった。
そして、蘇我稲目仏教崇拝物部尾興・中臣鎌子国つ神祀るきとする両者が、互いに相手非難し論争したのもこの時代の特色である。
欽明新羅討ち任那再興遺言しこの世去った
初見として、この欽明崩御の後「モガリ」の儀礼が行われたとある。


欽明天皇 檜隈坂合陵
(きんめいてんのう ひのくまのさかあいのみささぎ)

御陵写真 陵印
代   数 :第29
天 皇 名 :欽明天皇
きんめいてんのう
御   父 繼體天皇
御   母 皇后手白香皇女
御 陵 名 檜隈坂合陵
(ひのくまのさかあいのみささぎ
陵   形 前方後円
所 在 地 奈良県高市郡明日香村大字平田
交通機関等 近鉄飛鳥下車  北東へ0.6km
陵印保管場所 畝傍陵墓監区事務所

欽明天皇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/10 23:45 UTC 版)

欽明天皇(きんめいてんのう、509年継体天皇3年〉 - 571年5月24日〈欽明天皇32年4月15日[1])は、日本の第29代天皇(在位:539年12月30日?〈宣化天皇4年12月5日〉 - 571年5月24日?〈欽明天皇32年4月15日〉)。


注釈

  1. ^ 「日本書紀」欽明天皇23年6月条に天皇が新羅が任那を滅ぼしたことを非難して任那再建を命じた詔を掲載しているが、これは「梁書」王僧弁伝に掲載された侯景打倒の誓盟文(552年)から引用した創作である。ただし、侯景の乱自体が欽明天皇期に起きた中国の事件であり、梁の侯景の乱と倭の任那喪失が前後して起きた結果、両国と同盟を結んでいた百済が苦境に陥っており、単なる創作ではなく倭にいた百済系フミヒト(書記官)によって創作された可能性があるとされる[2]
  2. ^ 「日本書紀」には新羅は白旗を立てて欺いたと書かれている。同年の「三国史記」の新羅本紀にも伽耶が反乱を起こしたため、軍隊を送り、白旗を立てて敵を驚かせたという似た記述が見られる。
  3. ^ 天皇という称号が初めて使われた天皇が推古天皇または天武天皇で、それ以前は大王が使われていたという説も存在するが、ここでは扱わないこととする。
  4. ^ 「古事記」欽明天皇段には「弟(おと)、天国押波流岐広庭(あめくにおしはるきひろには)天皇、師木島(しきしま)の大宮に坐しまして、天の下治めらしめしき」とある。師木島の大宮は、奈良県磯城郡に位置する。

出典

  1. ^ 「神皇正統録 上」(「続群書類従 第29輯ノ上 雑部」p.13)
  2. ^ 遠藤慶太「欽明紀における漢籍典拠」(初出:新川登亀男・早川万年編「史料としての「日本書紀」 津田左右吉を読みなおす」(勉誠出版、2011年)/改題所収:遠藤「欽明紀〈任那〉復建詔の漢籍典拠」「日本書紀の形成と諸資料」(塙書房、2015年)
  3. ^ “欽明天皇の宮殿?大型建物跡、桜井の遺跡で”. YOMIURI ONLINE (読売新聞). (2010年6月3日). http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20100603-OYT1T00917.htm 2010年6月3日閲覧。 


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