樹叢
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伊古奈比咩命神社境内はアオギリ(青桐、アオギリ科の中国原産植物)の分布北限にあたり、境内の北側に純林を形成している。この林は「伊古奈比咩命神社のアオギリ自生地」として国の天然記念物に指定されている。 また、境内にはビャクシン(柏槇、ヒノキ科の常緑中高木)の樹林も自生している。小さな鱗片葉を十字対生につけるものと、針状の葉を3輪生するものとがある。それらのうち「薬師の柏槇」と称される手水舎脇の1本は、樹高15.5メートル・周囲4メートルを測る古木である。この樹林は「白浜神社のビャクシン樹林」として静岡県指定天然記念物に指定されている。 薬師の柏槇 白龍の柏槇 境内の社叢
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樹叢
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「長崎県指定文化財一覧」の記事における「樹叢」の解説
国指定の樹叢は多彩である。雲仙の普賢岳紅葉樹林は紅葉の名所である。雲仙温泉の原生沼沼野植物群落は湿地植物が見られる。島原半島先端の岩戸山樹叢は断崖の群落も見られる。諫早市城山暖地性樹叢はヒゼンマユミ発見地。平戸瀬戸の黒子島原始林は亜熱帯植物が自生する。平戸礫岩の岩石地植物群落は朝鮮系植物が多い。奈留島権現山樹叢にはかつて大型シダのオオタニワタリが見られた。壱岐の辰の島海浜植物群落はハイビャクシンの大群落がある。対馬下島の龍良山原始林は100haにも及ぶ原生林。同じく下島の洲藻白岳原始林は日本系と朝鮮系が混生する。 名称位置指定日解説弁天山樹叢 長崎市脇岬町 1960年3月22日 脇岬陸繋島は南端の祇園山と東岸の弁天山に連なり、弁天山全体が保安林として保護され、樹叢が発達する。モクタチバナが優占種で、アコウがアクセントになり、多様な広葉樹が覆う。樹下にはハカマカズラなどのカズラ、シダ、ランが発達する。 川原大池樹林 長崎市宮崎町 1978年8月22日 大池は橘湾から砂州で切り離された潟湖である。砂州上が指定地の樹林で、ホルトノキ・クスノキ・ムクノキなどの広葉樹林が広がる。低木ハマナツメの北限地にあたり、水辺にはヨシ・ガマなどの湿地草本が群生する。 玖島崎樹叢 大村市玖島 1974年3月5日 大村城二の丸・三の丸跡に繁茂する。スダジイやムクノキ・クスノキの巨木をはじめとする広葉樹が優占し、低木はミミズバイやカンザブロウノキなどハイノキ科が発達する。絶滅危惧I類高木のヒゼンマユミも、発見地の諫早市城山同様に見出せる。 深江町諏訪神社の社叢 南島原市深江町丁 1982年7月22日 諏訪神社は深江の氏神で、水田と集落の中に位置する。境内北西部の社叢が発達し、特に巨木が目立つ。7本のクスノキの中には目通り幹回り6メートルを超えるものもある。幹回り2メートルを超えるチシャノキやハリギリは貴重である。 志自岐神社地の宮、沖の宮社叢 平戸市野子町 1974年3月5日 平戸本島海岸に広がる地の宮社叢と対岸の沖ノ島全体を占める沖の宮社叢からなる。地の宮社叢樹高20メートルを超えるスダジイ・タブノキ・クスノキを主にし、樹下に多様な低木が自生する。沖の宮社叢は海岸部にハマユウなど海浜植物が発達する。 平戸の沖の島樹叢 平戸市紐差町 1976年2月24日 沖の島は木ヶ津湾内の小島で、干潮時には砂州伝いに平戸島から渡れる。典型的な低地の照葉樹林で、スダジイ・ホルトノキなどの常緑樹が優占し、ヤブツバキ・クチナシなどが混生する。樹下にはカズラやツタ・ランなどの低木・草本が繁茂する。 福島町の今山神社社叢 松浦市福島町里免 1979年4月27日 福島は溶岩台地地形で、社叢は北部の丘陵上に広がる。樹高15メートルを超えるスダジイ・タブノキ・アラカシなどが優占種。その合間にヤブツバキ・クロキ・オガタマノキなどの常緑樹が混生する。低木・草本はヤブコウジ・キッコウハグマ・カズラが挙げられる。 吉井町の吉田大明神社叢 佐世保市吉井町上吉田 1974年4月9日 五蔵岳北麓の急斜面に広がる社叢。イスノキ・タブノキ・ヤブニッケイ・ムクノキなど広葉樹が優占する。特徴的なのが幹回り150センチを超えるイロハモミジが数本アクセントになっている点である。樹下にはキチジョウソウ・オオバノハチジョウシダなどがある。 世知原の大山祇神社社叢 佐世保市世知原町開作 1972年2月4日 佐々谷南岸、北向きの斜面地に広がる社叢。伐採と針葉樹植樹で県北から失われつつあるスダジイ優占種の広葉樹林である。タブノキ・ムクノキも主木に属し、イロハカエデやヤブツバキが混じる。希少種ナガサキシダも発見され、ササやカズラが下草となる。 大立島の植物群落 西海市崎戸町 2016年2月18日 本土と五島列島の中間に浮かぶ無人島であるため、手つかずの原生林が残っている。本土や有人島では伐採で多くが失われたスダジイやタブノキが優占種で、直径1mを超える巨木が多い。ほぼ極相林で、陽樹の侵入した形跡もほとんど見られない。 白鳥神社社叢 五島市玉之浦町玉之浦郷 1977年1月11日 福江島の南西端、玉之浦湾に突き出した半島丘陵に広がる。樹高20メートルを超えるスダジイ・タブノキ・カゴノキ・クスノキが優占し、中低木層にヤブツバキ・モクタチバナ・ヤツデなどが混じる。温暖なため、下草に各種のカズラ・ランがよく発達する。 巌立神社社叢 五島市岐宿町岐宿郷 1970年6月9日 岐宿の平坦な耕地の中に残された社叢。南北に長い長円形の土地で、社殿の西側から北側にかけて社叢が広がる。シイノキとオガタマノキの大木が多く、エノキ・ヤマザクラなどの高木が混じる。細いながらもナタオレノキの数が多い点も特徴である。 五島八朔鼻の海岸植物 五島市岐宿町岐宿字榎津 2013年(平成25年)10月4日 八朔鼻は岐宿の北端に突き出した陸繋島と砂州からなる。波打ち際のハマゴウ・ハマオモト群落からオニヤブソテツ低木群まで、県内で採集できる海岸植物の3分の1の種が生息している。さらに対馬海流によって漂着した南方の植物も散見できる。 船廻神社社叢 五島市奈留町船廻郷 1956年4月6日 奈留島中央部に切れ込んだ船廻湾奥の海岸に広がる社叢。アコウやサツマサンキライ、ホルトノキ、モクタチバナなどの南方系・暖地性の巨木が多い。特にナタオレノキには幹周り1メートルを超えるものが多く、3メートル級も2本確認できる。 壱岐の鏡岳神社社叢 壱岐市郷ノ浦町初山東触 1973年9月4日 壱岐島南端にあたる海豚鼻の半島から垂直に東へ突き出した鏡岳鼻の半島全体が社叢。スダジイを優占種とする照葉樹林で、樹下にトベラ・ネズミモチ・ハマビワなどの低木が繁茂する。ギョクシンカの北限地で、過去には希少種のシロシャクジョウが発見されたこともある。 壱岐白沙八幡神社社叢 壱岐市石田町筒城仲触 1968年12月23日 壱岐空港北方の低地に広がる社叢。伐採を免れた貴重な低地の森林。スダジイが優占し、ヤブニッケイ・タブノキ・ホルトノキなどの高木が繁茂する。低木にはヤブツバキ・クチナシ・ヒサカキなど、下草にはホソバカナワラビ・ツワブキなどが繁茂する。 豊玉の和多都美神社社叢 対馬市豊玉町仁位 1976年2月24日 浅茅湾の北奥に近い。スダジイ・ウラジロガシをはじめとする照葉樹にケヤキ・ハリギリ・イロハモミジなどが混じる。下草にはコバノカナワラビ・や各種カズラが繁茂する。大陸系のオオチョウジガマズミやケイリンギボウシが特有の植物である。 対馬海神神社の社叢 対馬市峰町木坂 1975年9月2日 上島の西海岸近くに位置する丘陵斜面の社叢。スダジイとウラジロガシを主木とし、クロマツやケヤキ、ヤマハゼが混じる。大陸系のノグルミやコバノチョウセンエノキが特徴的。下草にはホソバカナワラビやテイカカズラ・ベニシダなどが繁茂する。
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