東洋学の諸分野
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/28 01:47 UTC 版)
「古代」オリエント学 - かつてオリエントと呼ばれていた歴史的地域(中東・近東)を対象とする。以下の分野が含まれると考えられている。エジプト学 - イスラーム化以前のエジプト、特に王朝時代(プトレマイオス朝以前)を対象とする。 アッシリア学 - 古代オリエントのメソポタミア文明で楔形文字を使用した民族の文化と歴史が対象であるが、研究の発展に伴い今日では(狭義の)アッシリア学、エラム学、フルリ学、ヒッタイト学、ウラルトゥ学、ウガリト学に分化している。 ヘブライ学 - ユダヤ人およびユダヤ教の歴史を対象とする。 イスラーム学 - 初期イスラームの宗教と歴史やイスラム哲学などを主要な対象とする。 トルコ学 - 古代トルコ民族史およびオスマン帝国史(かつて現状分析的研究であった)を主要な対象とする。 イラン学 - 楔形文字による古代ペルシア語、およびアラビア文字によるイスラーム化以後のペルシア語の資料を対象とする。 インド学 - かつては古代・中世の歴史・文化が中心であった(インドロジー / インディック・スタディーズ)が、現在では近現代の研究も盛んになり、それらは「インディアン・スタディーズ」と呼ばれることが多く、インド仏教学も一部重なる。 モンゴル学 - モンゴル帝国研究が主要な対象だが、仏教学関連で「チベット学」と重なることが多い。 敦煌学 - #英露角逐と中央アジア探検 を参照。 中国学 - 清朝後期以前の前近代を、中心とする古典文化の研究については「シノロジー」、近現代の現状分析的研究については「チャイニーズ・スタディー(ズ)」と呼ばれることが多い。 朝鮮学(韓国学) - 朝鮮戦争をきっかけとして朝鮮半島研究が本格化した。韓国からアメリカに留学し帰化した研究者も多い。ここでも「伝統的朝鮮」と、南北分断前後の現代史研究が主要な対象である。 日本学 - 日本では一般に「東洋学」には含まれないが、日本もアジア地域の一国なので、西洋の東洋学では重要な分野である。
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