教養課程と専門課程
教養科目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:18 UTC 版)
京都大学での学部段階での教育は、全学が対象の教養科目と各学部ごとの専門科目に大別される。このうち教養科目については、1993年の教養部廃止以降、全学共通科目を中心に再編された。教養科目と専門科目の分担は、1・2回生を教養課程、3回生以上を専門課程とするような学年による区分は行わず、1回生では教養科目を多く履修し、学年が上がるに従って専門科目の割合を徐々に増やし、卒業までに教養・専門のそれぞれで必要な単位を取得する方式を採っている。ただし学部によっては、途中の年次までに所定の教養科目の単位を取得していないと系登録・研究室配属などができない(事実上の留年)ことがある。 2013年度に全学共通で年間登録授業数の上限を定めるキャップ制が新規入学生に適用されることとなった。様々な科目を広く履修し、各学生が己の適正を探っていけるよう理学部や文学部は学科を細分せず単学科となっている。だが、キャップ制にはこれら既存の教育制度との齟齬があるとして、しばしば在学生の間で問題視されている。 教養科目の大半は全学共通科目であり、以下の5群に分類される。 A群: 人文科学・社会科学系科目 B群: 自然科学系科目 C群: 外国語科目。留学生対象の日本語教育も含む。 D群: 保健体育科目 EX群: 大学コンソーシアム京都単位互換科目 ただし一部の科目はA・C群、B・D群など複数の群に属し、学生が履修登録時にどちらの群の科目として履修するかを選択する。学部ごとに各群から取得すべき単位数が定められている。学部によっては、一部の科目を卒業に必要な単位としては認めないことがある。たとえばB群には文系学生向けの数学の講義が含まれるが、これを理系学部の学生が履修しても単位として認められない。特に、工学部生は学部指定のB群科目以外は一切卒業単位に認定されない。 なお、総合人間学部生に対しては、C群を除いて群の概念そのものが適用されない。また、文学部生も平成16年度以前入学者については、A・B・D群が同一視されていた。 このほか次のような科目が設けられており、科目内容によってA〜D群の単位として認定される。 新入生向け少人数セミナー(ポケット・ゼミ) 1998年度より行われるようになった。異なる専門分野の教員と接することで視野を広げることを目的としている。 国際教育プログラム (KUINEP) ほぼ同数の留学生と日本人学生を対象に英語で講義を行う。 教養科目の運営は、教養部廃止時には総合人間学部が担当していたが、2003年以降は新設された高等教育研究開発推進機構が担当している。 履修登録や休講・レポート・試験などの連絡を WEB 上で行うため、全学共通教育教務情報システム(略称 KULASIS = Kyoto University's Liberal Arts Syllabus Information System、クラシス)が運用されている。
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