心の理論とは? わかりやすく解説

心の理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/18 14:35 UTC 版)

心の理論(こころのりろん、: Theory of Mind, ToM)は、ヒト類人猿などが、他者のの状態、目的、意図、知識、信念、志向、疑念、推測などを推測する心の機能のことである[1]


  1. ^ Premack, D. G., Woodruff, G. (1978). Does the chimpanzee have a theory of mind?. Behavioral and Brain Sciences 1 (4): 515–526.
  2. ^ Wimmer, H. & Perner, J. (1983). Beliefs about beliefs: Representation and constraining function of wrong beliefs in young children’s understanding of deception. Cognition, 13: 103-128.
  3. ^ a b Baron-Cohen S, Leslie AM, Frith U (1985). Does the autistic child have a 'theory of mind'?", Cognition, 21(1), 37–46.
  4. ^ Gopnik A, Aslington JW (1988). Children's understanding of representational change and its relation to the understanding of false belief and the appearance-reality distinction. Child Development, 59(1), 26–37.
  5. ^ 藤井直敬「つながる脳」NTT出版、2009年、p. 181


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心の理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/09 08:57 UTC 版)

自閉症」の記事における「心の理論」の解説

心の理論とは、「自己他者識別自分他者の心の動き推測する能力」のことであり、自閉症者はこの「心の理論」において障害があるため、相互人間関係疎い会話その場雰囲気理解できない冗談冗談受け止めず真に受けてしまう、言外の意味捉えられないなど、対人関係問題生じやすい。 これは知的障害がない高機能自閉症においてもあてはまり、やはり対人関係問題生じケースがある。 また、他人のすることを自分立場置き換えられずにそのまま真似するため、手のひら自分側に向けてバイバイする。言語においても同様に相手言葉自分置き換えて返答することが苦手で自分のこと「あなた」などの二人称で、相手のことを「わたし」などの一人称呼んだりすることや、自分に対して「〜してあげようか」と聞かれると「〜してあげたい」等と返答したり、オウム返しなどの現象見られる。 心の理論の能力調べ検査として、「サリーとアン課題」などがある。

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心の理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 08:19 UTC 版)

言語の起源」の記事における「心の理論」の解説

サイモン・バロン=コーエン(1999年)は、40000年以上前からの以下の物の使用証拠基づいて、心の理論は言語使用に先立たなければいけないと主張している:意図持って行われるコミュニケーション失敗したコミュニケーション修繕教育意図的な説得意図的なごまかし計画目的共有話題焦点意図的な共有騙り。さらに、こういった能力を示す霊長類もいるが皆がそうではないとバロン=コーエン主張している。コールトマセロチンパンジーに関する研究中にはこのことを支持するものがあって、チンプそれぞれ他のチンプにも意識知識意図があることを認識しているようだが、間違った信念については理解できていないようであるという。多く霊長類が心の理論を幾分認識しているような傾向を示すが、ヒト持っているのと完全に同じ心の理論を持つ者はいない。最終的に言語使用のために心の理論が必要だという点に関してある程度合意なされている。そのため、ヒトにおいて心の理論が完全に発達したことが完全な言語の使用にとって必要な先駆者だったといえる

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心の理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 06:23 UTC 版)

ミラーニューロン」の記事における「心の理論」の解説

心の哲学において、ミラーニューロンは、私たちの持つ'心の理論'の能力関係するシミュレーション説の研究者注目を集めるものとなっている。'心の理論'とは他者体験や行動からその人心理的な状態 (例えば、考え欲求)を推測する能力のことである。例えばあなたが、'クッキー'とラベルされた缶に手を伸ばそうとしている人を見た時、あなたはその人クッキー食べたい考え、(たとえ、本当クッキーがその缶の中に入っていないことをあなたが知っていたとしても)その人クッキーがその缶に入っていると考えている、と推測するだろう。 このような私たちの持つ心の理論の能力に関してはいくつもの異なモデル存在するその内最もミラーニューロン関連が深いのはシミュレーション説である。シミュレーションによれば私たち無意識に観察している他者心理状態シミュレートすることで、心の理論は可能となる。ミラーニューロンは、私たち他者をより深く理解するために行うシミュレーションに必要となる機構だと解釈されミラーニューロン発見は、 (発見10年前から提唱されていた) シミュレーション説の有効性証明するのである考えられている。

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