おお‐づめ〔おほ‐〕【大詰(め)】
大詰
大詰
- 大便ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・京都府〕
- 大便ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・岡山県〕
- 大便ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・長崎県〕
- 大便ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・三重県〕
- 大便ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・長野県〕
- 大便ノコトヲ云フ。〔第一類 言語及ヒ動作之部・福島県〕
- 大便をいふ。盗賊語。小便をコヅメといふに対す。
- だいべん(大便)の事。盗賊の隠語なり。
- 大便の事。大便をする事を「大詰を切る」と云ひ滞溜して居るもの即ち詰つてゐるものを排出するの意。又小便の事を小詰(こづめ)と云ひ小便をする事を「小詰を切る」と云ふ。又或る説には詰を爪に通わせ「大爪を切る」と云いしものなるべしと云えるものあるが誤りなるべし。「大詰をかる」「小詰をかる」とも云ふ又、大便の事を「くじゆー(九十)」と云ひ。又小便の事を「じゆうろく」と云ふ。夫々其項を参照。
- 大便のこと。大便をすることを「大詰を切る」といい滞溜しているもの、すなわち詰っているものを排出する意。又小便のことを小詰といい、小便をすることを「小詰めを切る」という。また大便を「くじゆ」(九十)といい、又小便のことを「じゆうろく」ともいう。
大詰
大詰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 07:24 UTC 版)
「塩原多助一代記 (歌舞伎)」の記事における「大詰」の解説
(本所四目茶店の場)そしてそれからさらに数年が立った。 多助は善右衛門のもとで懸命に働いたかいあって、本所に小さいながらも炭屋の店を開くことが出来た。粉炭といって砕けた細かい炭を量り売りする商いを始めたところこれが大繁盛で、今日もその粉炭を担いで多助はあちこちを行商して廻っている。 やがていつもの茶店で、多助は休むことにした。そこには近所で仲良くしている空き樽買いの久八もすでにいて休んでおり、多助は久八と金の貯め方について茶を飲みながら話すのだった。この茶店は大商人の藤野屋杢右衛門の屋敷の裏手にあったが、その藤野屋の裏口から下女が出てきて久八に声を掛けた。なんでも主人の杢右衛門が、久八に用があるのだという。久八は何事だろうといぶかりながらも、下女とともに藤野屋へと入った。 多助は一人残って茶を飲んでいる。とそこへ数人の女乞食が、これも子連れで目の見えない女の乞食を捕まえて騒ぎながら出てきた。どうやらその子連れの乞食が、縄張りを荒らしたと責められているらしい。多助は子連れの女を庇い、乞食たちに一文ずつ与えてその場を去らせた。 女は多助に礼をいう。だがじつはこの女こそあのお亀の成れの果て、連れている子は原丹次との間に出来た四万太郎だった。多助はお亀だと気付いて助けたのである。お亀も助けてもらったのが多助だと気付くと、その場で土下座しこれまでのことを泣きながら多助に詫びた。お亀はあの横堀村の谷にまだ赤子だった四万太郎ともども落ちたもののどうにか命は助かったが、その後各地をさまよいついには盲目となり、今の身の上に落ちぶれたのだった。多助は、そのように詫びてくれればもはや恨みもない、こののち自分を頼るようにと懐から一分を出してお亀に与えようとする。邪険にして済まぬことをした多助からこのうえ物をもらっては…と最初は辞退したお亀だったが、その心に感じて一分を受取り、四万太郎に手を引かれてその場を去った。 久八が藤野屋から出てきたが、久八は多助に驚くべき話を聞かせた。それは藤野屋杢右衛門が、その娘のお花を多助の嫁にやりたいというのである。だが多助はばかばかしいと相手にしない。自分のような者とこんな大店のお嬢様とでは釣り合いが取れるわけがないと、多助は久八がとめるのも聞かずに、その場を去るのだった。 (相生町炭屋店の場)それから三ヶ月たった夜のこと。粉炭の量り売りで夜も繁盛する多助の店に、久八が多助に話があると家主の金兵衛を連れて訪れた。金兵衛は久八の住いの家主である。金兵衛の話によれば、じつは久八はまだ独り者だがその親類に十八になる娘がいて、それが嫁の貰い手を捜している。そこで多助がその娘を今日、もらって嫁にしてはくれまいかと頼みに来たとのことである。多助は今日すぐにという話に戸惑ったが、久八の親類というのなら自分にとっては分相応と、その娘との結婚を承知することにした。すると表からその場に現れたのは、藤野屋杢右衛門と振袖姿の娘お花。久八の親類というのはこのお花で、それでもってお花を多助の嫁にさせようとしたのだった。 多助は久八に、自分を騙したのだなと腹を立てるが、お花は多助のもとに嫁ぎたいばかりに親元を離れ、久八の養女となって勝手仕事などの働きを仕込んでもらっていたのである。それでも多助は、そんな振袖を着たような娘はここの家風に合わないから嫁には出来ないというと、お花は近くにあった薪割りで、自分の振袖の袂を切り落とし、こちらに参ればこのような振袖はもう不要、一生着ますまいと斬った袂を多助の前に差し出した。それを見た多助もさすがに感心して、お花を嫁にすることを承知するのだった。 そこへ使用人が、野州の吉田八右衛門という人から千両もの炭が、川船でこの店に届けられたと知らせる。多助は以前この八右衛門の危難を助けたことがあり、その礼に炭を届けたのであった。しかしこのままでは川がその荷船に阻まれてほかの船が行き来できないので、多助たちは夜通しでも荷を運ぼうと、千両の炭を店に運ぶことにした。 (竪川通川岸揚の場)お亀は四万太郎に手を引かれながら木賃宿を目指していたが石につまずき、多助からもらった金を落としてしまう。四万太郎がその金を探して拾い、ふたたび親子は歩もうとするとその後ろからあの道連れ小平が近づき、四万太郎を川の中に蹴り込み、驚くお亀を絞め殺した。小平はお亀が大事の金を落としたというのを聞いたので、大金かと思ってその金を奪おうとしたのだった。だがそこに町方同心とその手先があらわれ小平と立ち回りとなり、ついに小平は捕らえられる。 いっぽう多助の店では八右衛門から送られた炭俵を運ぼうと多助はもとより、久八や金兵衛、杢右衛門お花も一緒になって運んでいた。残る積荷もあと少し、そこへ一番鶏が鳴く。この様子に「これで多助も男になれやんす」と、多助は悦ぶのであった。(以上あらすじは、『日本戯曲全集』第三十二巻所収の台本に拠った)
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