君主制とは? わかりやすく解説

くんしゅ‐せい【君主制】

読み方:くんしゅせい

君主によって統治される政治形態絶対君主制立憲君主制などがある。→共和制


君主制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/23 14:47 UTC 版)

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注釈

  1. ^ 世界大百科事典 第2版』原文:
    くんしゅせい【君主制 monarchy】
    一人の支配者によって統治される国家形態。ギリシア語のモナルケスmonarchesに語源があり,モノスmonos(alone)+アルコarcho(rule),すなわち,〈ただ一人の支配〉を意味する。[2]
  2. ^ 百科事典マイペディア』原文:
    共和制【きょうわせい】
    一国を代表する象徴あるいは元首が,人民の中から一定の任期間選ばれる国家の体制。英語でrepublic,君主制の対。主権が人民にあることから民主制と同義語に用いられる場合があるが,実質的には独裁的統治が行われる場合も少なくない。多くの国が共和制の形態をとっている。[5]
  3. ^ 『百科事典マイペディア』原文:
    民主主義【みんしゅしゅぎ】

    支配の権威民衆に由来し,その意味で支配者と被支配者が同一であるという主義,あるいはその原則にたつ政治体制(民主制)。君主制,神政政治などと対照的。〈民衆の福祉のために〉という啓蒙君主制民本主義も民主主義ではない。[6]
    日本国憲法前文には「そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて、その権威は国民に由来し」ているとある[7]
  4. ^ 『精選版 日本国語大辞典』原文:
    みんしゅ‐しゅぎ【民主主義】
    人民権力を所有するとともに、権力をみずから行使する政治形態。権力が単独の人間に属する君主政治や少数者に属する貴族政治区別される。狭義には、フランス革命以後に私有財産制を前提とした上で、個人の自由万人の平等法的に確定した政治原理をさす。[8]
  5. ^ 帝国」は「古代より、皇帝の支配する統治体や、複数の政治単位を統治する広域的支配を指し」ている[9]。「」という漢字の意味は「最高の神[10]天下の「きみ[10]

    日本語の「皇帝制[11]・「皇帝制度」[12]・「帝制」[13]・「帝政」[14]・「帝国主義[14][13]・「広域支配主義」は[15]英語の「インペリアリズム」(imperialism)に当たる[11][12][13][14][15]。なお、ある学術論文は「エンパイアを帝国と訳すか,広域支配と訳すか,インペリアリズムを帝国主義と訳すか,広域支配主義と訳すかは,当該国の違いと訳者の政治的立場の違いによる」としている[15]

  6. ^ 湊晶子は学術論文において、「皇帝」という語には「一般に,専制君主制理念」が盛り込まれていると述べている[16]。皇帝は、英語でエンペラー(emperor)、ドイツ語でカイザー(Kaiser)という[16]。エンペラーやカエサルの語源はローマの《インペラトルカエサル》(Imperator Caesar)である[16]

    ただし、「皇帝」という語は「もともとローマのものではない」[16]アウグストゥスにおける「皇帝」という語に専制君主的・現人神的要素を含めることは「誤りだと思う」と湊は述べている[16]。「アウグストウスが初代ローマ皇帝に就任した時,アウグストウス的皇帝制を樹立したと結論して良いと思う。 … すなわち,一個人に権力が集中しないローマ的統治概念を,初代皇帝は継承した」[16]。アウグストゥス的皇帝制はプリンキパトゥス(プリンチパーツス)と呼ばれるものであり、「共和制時代元老院を取り込んだ君主制」だったと同氏は言う[16]

  7. ^ サモアを君主制に分類するかどうかについては定まっていない[要出典]
  8. ^ 連合王国独自の解釈がされる非常に独特な国家連合体[要出典]
  9. ^ 各国の総督はイギリス政府とは完全に無関係であり、実際には各国の首相の推薦により、その国の市民権を持つ人間が選ばれる[要出典]
  10. ^ 天皇が君主かは議論がある[要出典]
  11. ^ 各州のスルタンが輪番で国王を務める[要出典]

出典

  1. ^ 岡田 2015, p. 19.
  2. ^ a b c 平凡社 2019.
  3. ^ ブリタニカ・ジャパン 2019.
  4. ^ Weblio 2019, p. 「monarchism」.
  5. ^ a b c 平凡社 2023, p. 「共和制」.
  6. ^ a b 平凡社 2019b, p. 「民主主義」.
  7. ^ 荻野 2021, p. 81.
  8. ^ a b 小学館国語辞典編集部 2019, p. 「民主主義」.
  9. ^ 知恵蔵「帝国」の解説”. Kotobank. 2022年4月5日閲覧。
  10. ^ a b 小川 et al. 2017, p. 415.
  11. ^ a b 淡路 1980, p. 104.
  12. ^ a b 大澤 2006, p. 51.
  13. ^ a b c https://ejje.weblio.jp/content/imperialism
  14. ^ a b c 竹林 2002, p. 1231.
  15. ^ a b c 中西 2005, pp. 97–98.
  16. ^ a b c d e f g 湊 1991, p. 64.
  17. ^ 『現代世界の陛下たち』, p. 212.
  18. ^ 「サウジアラビア」p41 保坂修司 岩波書店 2005年8月19日第1刷
  19. ^ a b c d e 山田敏之「ヨーロッパ君主国における王位継承制度と王族の範囲 : 近年まで又は現在、男系継承を原則とする国の事例」『レファレンス= The reference』第67巻第11号、国立国会図書館、2017年11月、1-27頁、doi:10.11501/10990713ISSN 00342912CRID 15205733310515824642023年6月8日閲覧 
  20. ^ 在アラブ首長国連邦日本国大使館
  21. ^ 「アンドラ基礎データ」 日本国外務省 令和元年12月4日 2020年6月30日閲覧
  22. ^ 「比較政治学」p146 粕谷祐子 ミネルヴァ書房 2014年9月30日初版第1刷
  23. ^ 「比較政治学」p149 粕谷祐子 ミネルヴァ書房 2014年9月30日初版第1刷
  24. ^ 「立憲君主制」『ブリタニカ国際大百科事典 小項目版』 6巻(改訂第2版)、ティビーエス・ブリタニカ、1993年。 
  25. ^ 「立憲君主制の現在 日本人は「象徴天皇」を維持できるか」p25-27 君塚直隆 新潮社 2018年2月25日発行
  26. ^ 「代議制民主主義」p50-51 待鳥聡史 中公新書 2015年11月25日発行
  27. ^ 「物語 ベルギーの歴史」p39-41 松尾秀哉 中公新書 2014年8月25日
  28. ^ 「代議制民主主義」p48-49 待鳥聡史 中公新書 2015年11月25日発行
  29. ^ 『現代世界の陛下たち』, p. 11.
  30. ^ 『現代世界の陛下たち』, p. 14.
  31. ^ 『イギリス帝国の歴史――アジアから考える』p233-234 秋田茂(中公新書, 2012年)
  32. ^ 『現代世界の陛下たち』, p. 16-18.
  33. ^ 「【王位継承物語】21世紀の君主制と皇室 「継続と安定」もたらす宝」 産経新聞 2019.3.21 2020年6月27日閲覧
  34. ^ https://www.afpbb.com/articles/-/2397063?cx_part=search 「ネパール制憲議会で宣誓式、君主制廃止へ」AFPBB 2008年5月28日 2020年6月27日閲覧
  35. ^ 「豪で君主制廃止論再燃? 首相「女王退位後に共和制移行を」 AFPBB 2016年12月19日 2020年6月27日閲覧
  36. ^ 「カンボジア王国基礎データ」 日本国外務省 令和元年7月29日 2020年6月27日閲覧
  37. ^ 『アラブ首長国連邦(UAE)を知るための60章』pp218-219 細井長編著 明石書店 2011年3月18日初版第1刷発行
  38. ^ 「マレーシアの地方自治」p21-24 (財)自治体国際化協会 2007年12月10日 2020年7月4日閲覧


「君主制」の続きの解説一覧

君主制 (1826年 - 1973年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/06 06:43 UTC 版)

アフガニスタンの国章」の記事における「君主制 (1826年 - 1973年)」の解説

1826年建国されアフガニスタンの君主制国家は、アフガニスタン首長国1835年 - 1926年)、イギリス保護国1880年 - 1919年)、アフガニスタン王国1926年以降)と変遷し1973年クーデターまで続いた。 1901-1919 1919-1926 1926-1928 1928-1929 1931-1973

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君主制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 22:50 UTC 版)

フランク・バイニマラマ」の記事における「君主制」の解説

バイニマラマ首相執務室には、かつてフィジー女王兼ねていたエリザベス2世王配エディンバラ公写真立てられている。彼自身、「私は女王に忠誠誓っている。フィジーには多く国民がいる。私が願ってやまないのは君主復位フィジー女王再現だ」と、君主制を支持している。しかし、バイニマラマ政府2012年女王公式誕生日祝日から廃止し紙幣硬貨にある女王肖像フィジーの国章取り替えた

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「君主制」を含む「フランク・バイニマラマ」の記事については、「フランク・バイニマラマ」の概要を参照ください。

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