本
典籍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/08 07:10 UTC 版)
サンスクリット原本、漢訳、チベット語訳はいずれも現存しており、漢訳は下記の計8種がある。 鳩摩羅什訳 『金剛般若波羅蜜経』(402年、大正蔵235) 菩提流支訳 『金剛般若波羅蜜経』(509年、大正蔵236a) 菩提流支訳 『金剛般若波羅蜜経』(509年、大正蔵236b、宋本のみ異テキスト) 真諦訳 『金剛般若波羅蜜経』(562年、大正蔵237) 達磨笈多(ダルマグプタ)訳 『金剛能断般若波羅蜜経』(590年以降、大正蔵238) 玄奘訳 『能断金剛般若波羅蜜多経』(648年、弘教蔵般若部月9 玄奘は金剛経を2回漢訳しており、これは1回目の翻訳。大正蔵には収録されていない) 玄奘訳 『大般若波羅蜜多経』(660~663年、大正蔵220)全16会 600巻中 第577巻『第九会 能断金剛分』 義浄訳 『仏説能断金剛般若波羅蜜多経』(703年、大正蔵239) 歴史的には鳩摩羅什訳が最もよく普及・依用された。漢訳では最も古い鳩摩羅什訳にのみ末尾に音写の真言が付されている。また禅宗依用の坊本などにはこれとは異なる真言が付されているものもあるが、いずれもその経緯は解明されていない。なお、チベット訳は年代を下るので真言が付されている。 1900年に敦煌の莫高窟で発見された『金剛般若経』は、唐の咸通9年4月15日(868年)という現在確認されている最古の年紀のある木版印刷による印刷書である。 (オーレル・スタイン収集、大英図書館所蔵) インドで作られた註釈は6種あるが、サンスクリット原本が残っているのは、瑜伽行唯識学派のアサンガ(無著)による『三百頌般若波羅蜜に対する七十頌』という七十七の頌から成るものだけである。
※この「典籍」の解説は、「金剛般若経」の解説の一部です。
「典籍」を含む「金剛般若経」の記事については、「金剛般若経」の概要を参照ください。
「典籍」の例文・使い方・用例・文例
- >> 「典籍」を含む用語の索引
- 典籍のページへのリンク