二水素結合
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二水素結合(にすいそけつごう、dihydrogen bond)は水素結合の一種であり、金属水素化物とOH基、NH基などのプロトン供与体との間に働く相互作用である。BrownとHeseltineにより最初に報告された[1]。彼らは(CH3)2NHBH3の溶液の赤外吸収スペクトルで3300および3210 cm-1に大きな吸収を観測した。高エネルギーバンドは通常のN-H振動に帰属され、低エネルギーバンドはB-Hと相互作用している同じN-Hの振動に帰属される。溶液を希釈すると、3300 cm-1のバンドは強度を増し、3210 cm-1のバンドは減ずることから、分子間の結合があることが示唆された。
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- ^ Brown, M. P.; Heseltine, R. W. (1968年). “Co-ordinated BH3 as a proton acceptor group in hydrogen bonding”. Chem. Commun. (London) (The Royal Society of Chemistry) (23): 1551–1552. doi:10.1039/C19680001551 .
- ^ Siegbahn, Per E. M.; Eisenstein, Odile; Rheingold, Arnold L.; Koetzle, Thomas F. (1996年). “A New Intermolecular Interaction: Unconventional Hydrogen Bonds with Element−Hydride Bonds as Proton Acceptor”. Accounts of Chemical Research 29: 348–354. doi:10.1021/ar950150s .
- ^ Custelcean, Radu; James e. jackson (2001年). “Dihydrogen Bonding: Structures, Energetics, and Dynamics”. Chemical Reviews 101: 1963–1980. doi:10.1021/cr000021b .
- ^ Kubas, G. J. (2001). Metal Dihydrogen and σ-Bond Complexes. New York: Kluwer Academic/Plenum Publishers.
- 1 二水素結合とは
- 2 二水素結合の概要
二水素結合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/21 06:26 UTC 版)
詳細は「二水素結合」を参照 水素結合は、よく似た二水素結合と比較される。二水素結合もまた、水素原子が関与した分子間相互作用である。これらの構造は、X線結晶学によって明らかにされている。しかしながら、二水素結合と通常の水素結合、イオン結合、共有結合との関係の理解については不明なままである。一般的に、水素結合は、非金属元素(窒素原子やカルコゲン類元素など)中の非共有電子対によるプロトン受容体によって特徴付けられる。ある場合においては、π結合や金属錯体がこれらのプロトン受容体になりうる。二水素結合では、しかしながら、金属ヒドリドがプロトンアクセプターとして働くことによって、水素-水素相互作用が形成される。これらの複合体での分子構造は、結合長が金属錯体/水素供与体系に非常に適応性があるという点において、水素結合と似ていることが、中性子回折法によって明らかにされている。
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