主翼と胴体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 04:35 UTC 版)
「ミラージュ2000 (戦闘機)」の記事における「主翼と胴体」の解説
主翼は、ミラージュIII/5/50と同じく無尾翼のデルタ翼であり、胴体の下面部分に配置されている。 主な操縦翼面は主翼後縁に設置された2分割式のエレボンであり、ピッチ軸とロール軸を制御する。フライ・バイ・ワイヤとCCVによる操縦概念を取り入れた結果、エレボンを下げても機首上げができるようになったため、離着陸時の速度と滑走距離はミラージュIII/5/50よりもはるかに短くなった。また、主翼前縁には水平飛行時の空気抵抗を抑えつつ迎え角限界を向上させるため、コニカル・キャンバーに替えて2分割式のスラットが配置されている。 胴体と主翼の境界線を滑らかに成型するブレンテッド・ウィング・ボディの概念も取り入れられているが、F-16やMiG-29、Su-27などに比べると、LERXが無いこともあって一見しただけではわかりにくい。 垂直尾翼はミラージュIII/5/50よりも高くなっており、高迎え角時には空気取り入れ口の側面付近に取り付けたストレーキが発生させた乱気流を垂直尾翼に当てることで、ベントラルフィンを装着することなく垂直尾翼の利きを強化している。 降着装置も、前脚はミラージュF1と同様にダブルタイヤ・後方引き込み式であるが、主脚はミラージュIII/5/50と同様のシングルタイヤ・内側折り畳み式に戻されている。 脚を引き込むミラージュ2000N。主脚は内側引き込み式、前脚は後方引き込み式である。 ミラージュ2000主翼後縁のエレボンと主翼前縁のスラットは、左右でに分割されている。また主翼上面のエアブレーキが開いているが、下面にも上下対象になるよう設置されている。(写真の機体は戦闘爆撃機型のミラージュ2000D)
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