たんな‐だんそう【丹那断層】
丹那断層 (静岡県)
丹那断層
区分
天然記念物
所在地
静岡県田方郡函南町
資料一覧
解説
静岡県函南町は,箱根火山の西側にある静かな酪農地帯である。昭和5年6月7日この地域を震源とする北伊豆地震が発生した(マグニチュード=7.3)。地震の元凶となった丹那断層の出現は劇的であった。折から掘削中であった丹那トンネル(現在も東海道本線として使用)の坑道の先端が一瞬にして消えてしまったのである。正確には,最先端の数十m手前を丹那断層が横切り,掘削中のトンネルが断層によって移動してきた岩盤によって塞がれてしまったのだ。「天の岩戸」が一瞬にして閉じたのである。断層はトンネル直上の丹那盆地にも現れた。断層は2mほどの横ずれ断層であった。水路や石組みのゴミ捨ての穴や石垣などのずれと共に地面を掘り込んだトレンチも掘られ,断層を3次元的に観察することもできる。
丹那断層
名称: | 丹那断層 |
ふりがな: | たんなだんそう |
種別: | 天然記念物 |
種別2: | |
都道府県: | 静岡県 |
市区町村: | 田方郡函南町 |
管理団体: | 函南町(昭10・12・10) |
指定年月日: | 1935.06.07(昭和10.06.07) |
指定基準: | 地5 |
特別指定年月日: | |
追加指定年月日: | |
解説文: | 静岡県函南町は,箱根火山の西側にある静かな酪農地帯である。昭和5年6月7日この地域を震源とする北伊豆地震が発生した(マグニチュード=7.3)。地震の元凶となった丹那断層の出現は劇的であった。折から掘削中であった丹那トンネル(現在も東海道本線として使用)の坑道の先端が一瞬にして消えてしまったのである。正確には,最先端の数十m手前を丹那断層が横切り,掘削中のトンネルが断層によって移動してきた岩盤によって塞がれてしまったのだ。「天の岩戸」が一瞬にして閉じたのである。断層はトンネル直上の丹那盆地にも現れた。断層は2mほどの横ずれ断層であった。水路や石組みのゴミ捨ての穴や石垣などのずれと共に地面を掘り込んだトレンチも掘られ,断層を3次元的に観察することもできる。 昭和五年十一月二十六日ニ起リタル北伊豆地震ニ際シテ地上ニ現ハレタル丹那断層ノ最モ顯著ナル部分ナリ。断層ハ殆ンド南並ニ近キ方向ヲ取リ東側ノ地塊ハ西側ニ對シ北ニ、西側ノ地塊ハ東側ニ對シテ南ニ移動シタルヲ示セリ其ノ水平移動距離ハ指定ノ場所ニ於テ約二.六メートルニ達シ且西側ガ東側ニ對シ少シ許リ隆マリタルヲ見ル |
天然記念物: | 中房温泉の膠状珪酸および珪華 中釜戸のシダレモミジ 丹生川上中社のツルマンリョウ自生地 丹那断層 久々利のサクライソウ自生地 久井・矢野の岩海 久喜宮のキンメイチク |
丹那断層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:06 UTC 版)
丹那断層(たんな だんそう)は、日本の東海地方、静岡県の伊豆半島北東部にある断層。箱根山南麓から函南町の丹那盆地を通り、南の伊豆市内旧修善寺町域へ伸びる30kmほどの北伊豆断層帯を代表するものである。1980年代前半の発掘調査により、過去6000年から7000年の間に小さな活動も含めて9回の断層活動のあったことが確認されており[1]、およそ700年から1000年の周期で巨大地震を起こすと考えられている。
- ^ 丹那断層見学ガイド 静岡大学小山研究室
- ^ a b 「靜岡縣告示第一號」『官報』第1372号、内閣印刷局、696頁、1931年7月27日 。
- ^ a b 「文部省告示第二百十五號」『官報』第2527号、内閣印刷局、160-163頁、1935年6月7日 。
- ^ “丹那断層公園”. 伊豆半島ジオパーク. 伊豆半島ジオパーク推進協議会. 2022年6月13日閲覧。
- ^ “地震動の擦痕”. 伊豆半島ジオパーク. 伊豆半島ジオパーク推進協議会. 2022年6月13日閲覧。
- ^ a b 平田大二, 山下浩之, 坂本泉 ほか「箱根火山芦ノ湖の湖底における箱根町断層地形」『地学雑誌』第119巻第5号、東京地学協会、2010年8月2日、 911-916頁、 doi:10.5026/jgeography.119.911、2018年5月5日閲覧。
- ^ 「文部省告示第十六號」『官報』第2114号、内閣印刷局、491-500頁、1934年1月22日 。
- ^ 丹那断層 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
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