錬丹術
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錬丹術(れんたんじゅつ)は、中国の道士の術の一つ。服用すると不老不死の仙人になれる霊薬(仙丹)をつくる。煉丹術とも書く[1]。
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- ^ 唐代伝奇「杜子春伝」に関する一考察
- ^ 三代伝奇﹁杜子春伝﹂に関する一考察 2
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- ^ 李昉. 太平廣記/卷第016. - ウィキソース.
- ^ ぱらいそロード - マンガ図書館Z(外部リンク)
丹薬
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不老長生、神仙を目的にして作られた薬。非常に多くの種類があり、原料を融解したり、昇華させたりして製造し、そのことを煉丹という。三国時代から盛んになり、唐代以後まで熱心にその製造が試みられた。最も古い煉丹書は『周易参同契』にみられ、煉丹の哲学的意義についてまとめられたもの。丹の種類や製法、効能を述べているのは『抱朴子』の金丹篇で、葛洪は自分でも丹の製造を試みている。関する書は、このほかに『太清石璧記』や『石薬爾雅』など『道蔵』に多数収められているが、丹薬の製造は秘密を守るために原料物質の正式名称を伏せて隠語を用いられたために、解釈の違いもあり非常に難解なものとなっている。主原料を密閉容器に入れて長時間加熱し、効力のある丹を得るために、精進潔斎などが必要とされた。丹の原料は、丹砂、水銀、雄黄、雌黄、鉛や砒素の化合物がよく用いられ、そのために丹中毒による死亡事故もしばしば発生した。有名な例では唐の皇帝が6人も丹の服用によって身を亡ぼしたというものがある。不老不死薬としての丹の製造は宋代になると次第に衰え、内丹の考えに変わっていくものの、中国では現在でも密閉容器中で加熱して作る薬や、丹の名がついた薬があり医薬品の中にも、砒素化合物や難溶の水銀化合物を含んだものがあり、煉丹時代の丹の名残であると考えられる。
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