ラクトコッカス属
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ラクトコッカス属(ラクトコッカスぞく、Lactococcus)とはホモ乳酸菌の一群で、ストレプトコッカス科に属すグラム陽性菌の1属。狭義の乳酸球菌。球菌で芽胞を形成せず、運動性を持たない。ヨーグルトやチーズ等の乳酸発酵食品に多く含まれる。特に基準種であるLactococcus lactisが重要。pHや塩濃度の変動に強く、自然界に広く存在する。
- ^ 「古田吉史, 丸岡生行, 中村彰宏 ほか、大麦焼酎粕由来発酵大麦エキス(FBE)からのナイシン生産」『日本醸造協会誌』 104巻 8号 2009年 p.579-586, doi:10.6013/jbrewsocjapan.104.579
- ^ 益田時光, 善藤威史, 園元謙二、「ナイシン―類稀な抗菌物質―」 『ミルクサイエンス』 59巻 1号 2010年 p.59-65, doi:10.11465/milk.59.59
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ラクトコッカス属 (Lactococcus)
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「乳酸菌」の記事における「ラクトコッカス属 (Lactococcus)」の解説
ラクトコッカス属は、ラクトバシラス目ストレプトコッカス科に属するグラム陽性の球菌で、連鎖状ないし双球菌の配列をとる。狭義の「乳酸球菌」。ホモ乳酸発酵をする。牛乳や乳製品に多く見られ、これらを原料とした発酵乳製品に用いられる。L. lactis、L. cremorisなど。市販のカスピ海ヨーグルトなどに利用されている。 ナイシンは34アミノ酸残基の多環式抗菌ペプチドであり、食品の保存料等に用いられ、Lactococcus lactis の発酵によって生じる。商業的には、Lactococcus lactis の牛乳やデキストロース等の天然培地での培養、大麦焼酎粕由来発酵大麦エキスの発酵によって得られる。グラム陽性菌の成長を抑え、食品の寿命を延ばすためにプロセスチーズや肉、飲料等に添加し加工に用いられる。多くのバクテリオシンが通常近縁種しか阻害しないのに対し、ナイシンはリステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)等を含む広い範囲の種に対して効果がある。
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