ラガー・ワゴン
ラガーは英語でラグビー選手のこと。ラガーのルーツは、キャンバストップで小さいジープ型・1Lエンジン搭載の4WD車タフト(1974年8月発売)にあった。このクルマは1984年5月にラガーと名を変えた。がまだ商用タイプで、85年9月になってターボディーゼル仕様をベースに乗用車タイプになった。フルファブリックのシートはフルフラットにでき、リヤはリクライニングした。エンジンは直4・OHV・2.8Lディーゼルターボで91ps。ミッションは5速MT+2速副変速機付き。パートタイム4WD車だった。ホイールベースは2205㎜(ハードトップ)と2530mm(レジントップ)があり、ともに2ドアタイプ。グレードはハードトップGL、レジントップGL、同ELなどがあった。
タフトもラガーも、トヨタとの共同開発車で、トヨタでは一貫してブリザードの名称を通した。
86年8月、マイナーチェンジ。2WDと4WDの切り替えをダッシュボード上のボタンで行うパワーシフトに変更し、ウインドシールドの合わせガラス化、後席中央シートベルトの採用などを行った。機械式ウインチ装着車もあった。
87年9月、マイナーチェンジ。角形ヘッドランプ(一部は黄色ハロゲン)を採用し、バンパーを大型化したほか、ラジエーターグリルのデザインも変更した。インテリアではシートの改良があった。エンジンもターボや動弁系の改善によって出力を向上した。
88年10月、ブロンズガラス、内装の大型ドアアームレストなどを採用したマイナーチェンジ実施。
89年10月、一部改良を行い、新しい車種プリオールレジントップ、ハードトップの2タイプを追加した。めっきバンパー、ワイドフェンダー、ハロゲン(黄色)ヘッドランプ、カラードミラー、ストライプなどが新車型の証。インテリアではフロントのバケットシート(フルファブリックでランバーサポート付き)、チルト付きパワーステアリング。パワーウインドウ、パワードアロックなどを装備していた。プリオールは、より優れているという意味の英語。
90年11月、マイナーチェンジ。ディーゼルターボエンジンはインタークーラーを付け、115psにパワーアップした。ワゴンではリヤに3点式シートベルトを採用、レジントップではリヤのロールバーを標準装備とした。プリオールでは、自動ロッキングハブとAM/FMラジオなどを標準化。エクステリアではラジエーターグリルのデザインを変更。大型バンパー付きのEXモデルを設定した。
93年4月、サスペンションを全面変更した。従来は前後ともりーフ・リジッドだったが、フロントはダブルウィッシュボーン、トーションバーに、リヤは5リンク、コイルに改めて、操安性・乗り心地を改善した。トレッドもフロント110mm、リヤ130mm広げ、全幅もオーバーフェンダーにより110mm広くなって、一部の車型では3ナンバー車となった。そのほかバンパーの大型化、フロントおよびリヤのデザイン変更、インテリアではインスツルメントパネル、シート形状を新しくした。フレームは新設計で、ブレーキ性能向上と合わせて衝突安全性が向上した。しかし、97年4月、国内向け仕様の生産を停止した。
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