キッチュの再評価とは? わかりやすく解説

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キッチュの再評価

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 08:43 UTC 版)

キッチュ」の記事における「キッチュの再評価」の解説

キッチュは、芸術作品や、複製技術発達した近代現代の、大量生産された工芸品などに見いだせることがあるいわゆる芸術作品に対してのみ使われる言葉ではないことに注意)。 芸術の中では、サルバドール・ダリいくつかの作品キッチュ呼べる。VOW やその類似の企画でもキッチュ呼べるものが紹介されていることがあるキッチュの定義として「陳腐である」という表現もされるが、この点については注意する必要がある。単に陳腐なだけでは、それをあえてキッチュと呼ぶ必然性はないからである。あまりにも陳腐であるがゆえに、周囲注目集め、独特の存在感呈するもののみがキッチュたりうる。 キッチュとは、「見る者」が見たともない異様なものか、「意外な組み合わせ」「ありえない組み合わせであろうもしくは、「見る者」にとって異文化属するものであったり、時代隔てたりしている必要がある。「見る者」の日常性に近すぎると、新鮮味のない、陳腐な存在でしかなく、そもそも注意を引くともないキッチュ観点から言えば、「普通」であることは、キッチュとして美的価値不足していることを意味するまた、キッチュは、時間的な隔たりという点では、レトロ懐古趣味関連していることがあるまた、キッチュは、世界各地伝統的近代的な民芸品人形仮面、像、図像幼児玩具など見られる。たとえば、マトリョーシカ祭り出店の面、庭に置かれるノーム(こびと)の人形多神教図像などである。赤、緑、青、黄、ピンク、金、銀などのどぎつい色が特徴となる場合もある。 動物同士動物人間組み合わせ「怪物」キッチュ呈することもある。これは本来「ありえない組み合わせ」だからである。ただ、キマイラケンタウロスミノタウロス人魚など、神話上の怪物図像はよく知られているため、意外さ感じさせないキッチュ見られるとしたら、(特に異国の)古代中世図版現れる、名もなき怪物などである。 キッチュは、単にグロテスクもしくは不細工なだけでは成立しないヒエロニムス・ボッシュ絵画東アジア地獄絵のように、過剰な表現意外な組み合わせから一種滑稽さが現れることがあるが、それは必ずしも制作者意図とはかぎらない。むしろ、制作者意図は真剣そのものであり、キッチュみなされるのが不本意かもしれない。だが、キッチュ最終的には「見る者」が感じ美的価値である。つまり、キッチュ表現者による、意図的積極的な表現手法であることもあるが、「意図しないキッチュ」「見方としてのキッチュ」もある。

※この「キッチュの再評価」の解説は、「キッチュ」の解説の一部です。
「キッチュの再評価」を含む「キッチュ」の記事については、「キッチュ」の概要を参照ください。

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